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【暮らし】

笑顔が増える ペアレント・トレーニング 連載を終えて

 9月に連載を終えた「笑顔が増える ペアレント・トレーニング」。1年間アドバイスを受けてきた小児科医の長瀬美香さん(51)と臨床心理士の三間直子さん(49)に、あらためてペアトレの意義や、うまくいかない時にどうしたらよいかを聞きました。 (今川綾音)

臨床心理士・三間直子さん

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 −なぜ、ペアトレに取り組むのでしょう。

 三間 子とよい関係を築く一つの方法と捉えてほしいです。子への対応法を学んできましたが、目標は「親子の穏やかな時間が増えること」。子どもの笑顔や親が怒らない時間が増えたら、うまくできている証拠です。

 −子をほめるのが難しいという声も多いです。

 長瀬 お子さんの行動を、そのまま言葉にするだけでもいいんです。「歯磨きしてるね」と笑顔で。子どもって、今を認めてもらえると自分から頑張れるんです。親の肯定的な反応や言葉で「これをするのはいいことなんだ」と気付くので、「○○しなさい」と指示をしなくても動けることが増えていきます。

 気を付けたいのは、前と比べたり、次に期待したり、皮肉を込めたりしないこと。「今日はできたね」「明日もこうだといいな」「言われなくてもできるといいんだけどね」は避けましょう。よりよくなってほしい親心から言いがちですが、条件を付けず、目の前の行動を純粋にほめた方が子どももよりうれしいです。

 −声かけをしていても好ましい行動が引き出せない場合は。

 三間 無理なことを求めていないでしょうか。「親がしてほしい行動」ではなくて「子ができそうな行動」を求めましょう。

小児科医・長瀬美香さん

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 長瀬 第一回でお伝えしたように、子の行動を具体的に書き出して、「好ましい」「好ましくない」「危険/許しがたい」の三つに分類するのは効果的です。今、子どもが楽にできている「好ましい行動」をほめてあげることで、他のことでも頑張ろう、という気持ちが出て好循環になることが多いです。

 −子の行動に、ついイライラしてしまうという人も少なくありません。

 三間 イライラしたり、感情的になりやすいのは、時間に追われている、片付けが大変など、自分の都合が原因のことも多くはないでしょうか。「ほめる」のも「気付かないふりをして待つ」のも親の側に余裕がないとできません。空腹や睡眠不足、疲れや心配事など、心身のコンディションに左右されるので、親自身が自分をいたわることも大事です。

 長瀬 平日は余裕ある対応が難しいと感じるなら、休日など待ってもいいと思える日にやってみるので十分です。「25%できたらほめる」のは親も一緒。ほんの少しでも「穏やかに指示ができた」「ほめられた」と思ったら自分をほめてくださいね。

 −ペアトレではうまくいかない時はどうしたらよいでしょうか。

 三間 ペアトレは、一般的な子育てにも、発達障害のお子さんとの関わりにも役立つものです。しかし、ほめたくても気持ちがついていかない時や、お子さんの発達や情緒面で気がかりがある場合、このペアトレだけではうまく回らず、専門的な支援が必要なこともあります。まずは身近な学校・園の先生や保健師に相談し、一緒に考えてもらいましょう。

 ※過去の掲載分をサイトで読めます。「東京すくすく ペアレント・トレーニング」で検索してください。

 

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