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【暮らし】

登山用品 災害時にも 「使って慣れておいて」

 地震や台風などの災害が相次ぐ中、防災グッズとしての登山用品が注目されている。自然を相手に電気や水道もない中で自分の身を守る道具や経験は、インフラの限られた避難生活にも通じ、防災目的で専門店を訪れる人も。登山用品店を展開し、防災グッズとしてのPRにも力を入れている好日山荘(神戸市)の松浦由香さん(36)に、役立つ用品や活用法を聞いた。 (平井一敏)

 同店は今年九月の防災の日に合わせ、「備えあれば、憂いなし 登山×防災」と銘打ったキャンペーンを展開。災害時の活用方法を学ぶ講座を店で開いたり、インターネットの「ウェブショップ」で特集を組んで紹介したりしている。

 最近は登山しない人も来店するといい、十月の台風前には、レインウエアや寝袋、ヘッドランプなどがよく売れたという。

 松浦さんは登山歴八年。昨年六月の出勤途中、神戸市内の駅ホームで大阪北部地震に被災した際、登山の経験や携帯していたグッズが役に立ったという。

 大きな揺れを感じ、その場で身をかがめて頭を守り、揺れが収まってから駅員の誘導でコンコースへ。断水に備えてトイレを済ませ、その後にザックに入れていた登山用の折り畳みマットを床に敷いて待機した。

 「マットがクッションになり、体力の消耗を抑えられた」といい、約一時間後、スニーカーで歩いて帰宅した。「登山はとっさの判断を強いられる時が多い。地震の時も落ち着いて行動できた」と振り返る。

 「いつでも山に行けるように」と、食べ比べながら選んだアルファ米や乾燥総菜、携帯トイレなども自宅に常備。「普段から使い慣れ、すぐに持ち出せることが大事。家族で気軽に登山やキャンプを楽しみながら、もしもの時にも備えて」と呼び掛ける。

◆ 災害時にも役立つ主な登山用品 ◆

◇ヘッドランプ

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 夜間の避難時に明かりは欠かせない。懐中電灯より、両手が空くヘッドランプがお薦め。登山用は防水性が高いので雨の日も安心。100ルーメン(光量の単位)以上があれば、真っ暗でも行動しやすい。水を入れたペットボトルをランプで下から照らすと、光が広がりランタン代わりにもなる。

◇ホイッスル

 山で遭難したり、倒壊した建物に閉じ込められたりした時に助けを呼ぶのに必要。声を出し続けると体力を消耗する。ホイッスルなら軽く吹いても高音が出て、遠くまで聞こえる。ザックに取り付けるキーホルダータイプもある。玉の入っていない物の方が壊れにくい。

◇ツェルト

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 薄いナイロン製の簡易テント。手のひらサイズの袋に収納できる。綱やストックを使って張れば、中で着替えができ、トイレの目隠しになる。敷物にも使え、くるまると暖かくて体力を温存できる。

◇携帯浄水器

 水場がない山で持っていると心強い。寄生虫がいることもある沢や池の水、雨水、雪解け水などを浄水して直接飲める。断水時には風呂にためた水などを飲料水にできる。基本的に1台で何万リットルも浄水できる。

◇ガスバーナー

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 温かいものを食べると気持ちが落ち着く。カセットコンロより持ち運びしやすく普通の250グラムのガス缶で1時間ほど火が使える。バーナーとガス缶は同じメーカーの物を選び、予備のガスと、マッチやライターも用意して。

◇歯磨きジェル

 水を使わず、飲んでも安全な歯磨きジェル。普通の歯磨き粉は環境を汚すので、山では吐き出せない。口の中の細菌が体に悪影響を与えることもあるので歯磨きは大切。気分もリフレッシュできる。

 

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