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【暮らし】

人生100年 1人より2人で 熟年婚活が盛況

熟年婚活パーティーの様子。プロフィールカードには結婚歴や子どもの有無を記入する欄も=名古屋市内で

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 女優の菊池桃子さん(51)が先月、六十代の男性と再婚し話題になったが、五十〜六十代で新たな伴侶を探す「熟年婚活」が盛況だ。高齢者の結婚は男女ともに、平成を通じて三倍ほどに急増。多くが再婚で、「人生百年」と言われる時代に信頼、安心できるパートナーを求めているようだ。 (細川暁子)

 真っ赤なワンピースやミニスカート、紺のスーツにオレンジのネクタイ…。四十〜六十代の男女十八人が若々しく華やかな服に身を包み、向き合っていた。

 十一月中旬、名古屋市内で開かれた「熟年結婚」を目指す人の婚活パーティー。年齢や結婚歴、子どもの有無、年収などを記入した「プロフィールカード」を交換して会話し、気に入った相手を選ぶ。この日は二組のカップルが生まれた。

 七月に続き、二回目の参加という同市の女性会社員(59)は約三十年前に離婚。長男(34)が就職して家を離れ、一人の時間が増えた四十代後半から寂しさが押し寄せてきた。

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 仕事もあり、経済的な不安はないが、「老後の世話で、息子に負担をかけたくない」。四年前、自身に初期の大腸がんが見つかったことも心細さを募らせた。

 長男からも再婚を勧められ、知人の紹介でパーティーを知った。「この先ずっと、一人と思うと不安でたまらない。そばで支えてくれるパートナーがほしい」

 主催したのは、結婚相談所の運営会社「プリヴェール」(同市東区)。四十〜六十代限定で、参加費は男性五千円、女性千円。終了後は参加者同士で電話番号を交換したり、お茶に行ったりできる。

 毎月二十回ほどのペースで開いているが、六〜二十人の定員が毎回埋まるほどの人気ぶり。年間十万〜四十万円の会費を支払えば、仲介もし、約百人が会員登録する。熟年向けの仲介を始めた五年前から、これまで四十六人が結婚した。

 そのうち十一月に婚姻届を出した愛知県内の男性(61)と妻(52)はともに再婚で、成人した子どもがいる。妻は別の場所に子どもと住んでおり、週末に男性の自宅に妻が来る「通い婚」状態だが、男性は「出掛けるときは手をつないで歩く。恋する気持ちは、いくつになってもある」と話す。

 厚生労働省の統計によると、二〇一五年に六十五歳以上で結婚した人は男性九千三百二十九人、女性五千百九十人で、二十五年前の一九九〇年に比べて三〜四倍に。このうち七十五歳以上は男性二千九十二人、女性が千八人に上る。いずれも九割ほどが再婚だ。

 結婚相談所を運営する「パートナーエージェント」(東京)が一五年に五十〜六十九歳の独身男女二千人に行った調査では、結婚や恋愛に前向きな人の理由として「安心、信頼できるパートナーが欲しい」と答えた人が男女ともに最も多く、五〜七割。一方、女性は「経済的に不安」(五割)、男性は「子供が欲しい」(二割)も多く、男女で求めるものに違いもある。

 一方、熟年再婚は相続などを巡ってトラブルになることも。離婚などの問題に詳しい行政書士の湯原玲奈さん(45)=東京都=によると、家族の反対で事実婚を選ぶ人もいるが、遺言書がなければ財産を受け取れなかったり、相手名義の家に住めなくなったりするおそれがある。

 湯原さんは「法律婚でも事実婚でも、財産分与をどうするかなどを決める遺言作成がより重要。認知症など判断能力が衰えた場合に備え、お互いを財産管理者に指定する任意後見契約を結ぶのもいい」と話す。

 

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