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【暮らし】

ブックサンタ、広がる 苦境の子どもに絵本

西日本豪雨で被災した愛媛県宇和島市で昨年12月、サンタクロースから絵本を受け取る子ども

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 病気や入院、被災、経済的な理由などで厳しい環境にいる子どもたちへクリスマスに絵本を届ける取り組み「ブックサンタ」が全国に広まっている。形にも記憶にも残る一冊をプレゼントできる手軽な社会貢献活動。喜ぶ子どもの顔を想像しながら、あなたのお気に入りの絵本を贈ってみては。(長壁綾子)

 「さむがりやのサンタ」「だれも知らないサンタの秘密」などクリスマスにちなんだ作品から、「星の王子さま」「てぶくろ」などの名作まで。壁一面の特設コーナーに二百種類を超えるカラフルな表紙の絵本が並ぶ。ジュンク堂書店池袋本店は今年からブックサンタに参加。児童書担当の山崎瑠美さん(36)は「心が温まる絵本をそろえた」と語る。

 ブックサンタは、贈る側が購入した絵本を書店に寄付し、各地の子どもに届ける活動。主催するNPO法人「チャリティーサンタ」が書店から絵本を取りまとめ、サンタクロース姿のボランティアがクリスマスイブの二十四日、家庭や病院に届ける。病気や困窮、被災など「クリスマスを祝える状況にないゼロ〜十歳の子どもたち」(同法人)が対象だ。

 活動は今年で三回目。初回の二〇一七年は、十二都府県の五十八書店が参加、今年は三十四都道府県の二百八十二店に広まった。昨年は千三百六十二人の子どもに絵本を届けた。今年の目標は二千五百人だ。

 昨年は西日本豪雨(七月)で被災した岡山、広島、愛媛の各県にも絵本を届けた。岡山県倉敷市真備町の自宅が被災、市内の仮設住宅への引っ越しを強いられた女児(7つ)は「おうちが変わったから今年はサンタさんが来ないかも」と心配していた。だがボランティアのサンタが絵本を持って現れると、うれしそうな表情で受け取った。女児の母親は「被災以降あまり笑わなかったが、笑顔の写真が撮れた」と話す。

 NPO代表理事の清輔(きよすけ)夏輝さん(35)は「絵本を受け取った子どもの心には、サンタとの思い出がずっと残るはず」と話す。

カラフルな表紙の絵本が並ぶ特設コーナー=東京都豊島区で

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 ジュンク堂書店の山崎さんは取り組みが広がっていることについて「贈る側が気軽に参加でき、子どものために何かできるのがうれしいのでは」とする。選ばれる絵本の傾向については「クリスマス後も、ずっと読んでもらえる作品や、自身が幼い頃に大好きだった絵本を選ぶ人が多い」と話す。

 絵本を受け取る側の申し込みは終了。寄付は二十四日まで受け付けるが、すでにNPOへの発送を終えた書店は来年子どもたちに届ける。参加書店など詳細は「ブックサンタ」で検索。

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