東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 暮らし > 暮らし一覧 > 12月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【暮らし】

目の前グルグル…良性発作性頭位めまい症 症状改善へ運動療法有効

写真

 めまいの原因はさまざまだ。最も多いのは、耳の最も奥の内耳に原因がある良性発作性頭位めまい症。横になった状態から体を起こすといったちょっとした動作がきっかけで、ぐるぐる目が回り、生活の質の低下につながる。ただ運動療法で症状が大きく改善する場合も。専門医に方法を教わった。 (植木創太)

 「目の前がグルグル回って気持ち悪い」。岐阜県の男性(74)が激しい吐き気とめまいに襲われたのは二〇一四年秋。朝起きて立ち上がろうとした瞬間だった。 頻繁に同じ症状が起こるため、脳の磁気共鳴画像装置(MRI)検査を受けたが異常なし。その後、地元の耳鼻科医院で良性発作性頭位めまい症と診断された。薦められたのが、頭位運動療法だ。言われた通りの運動を九カ月ほど続けたところ、症状は徐々に良くなり「今は快調」と笑う。

◆診断受け正しい手順で

写真

 日本めまい平衡医学会(京都市)の参与で、五十年以上治療に携わってきた一宮西病院(愛知県一宮市)の名誉院長、宮田英雄さん(84)によると、めまいの五、六割は内耳の異常に起因する。そのうち、二〜四割を占めるのが良性発作性頭位めまい症だ。四十代から増え始め、女性に多い。

 頭を特定の位置や角度にした時に症状が出やすいのが特徴。回転性めまいが数秒から数十秒続き、時には吐き気を伴う。難聴や耳鳴り、しびれなどの脳神経症状のない点が、他の疾患によるめまいとの違いだ。

 原因は、内耳の前庭という所に多くある「耳石」という炭酸カルシウムの結晶が、平衡感覚をつかさどる三半規管に入り込むこと。頭位運動療法は、耳石を三半規管の外へ出すのを助ける。最初は回転性めまいが強く出ることもあるが、症状を抑える薬を飲みながら続けることが大事だ。

 まずは、どの体勢の時にめまいがするかなどから、左右どちらの三半規管に耳石が入っているか、診断を受けることが肝心。右の内耳の三半規管に耳石が入り込んだ場合に家庭でできる頭位運動はイラストの通りだ。

 (1)ベッドに正面を向いて座り、頭を左に四五度回す(2)あごが正面へ戻らないよう注意しながら素早く右へ倒れ横向きに寝て二、三分静止(3)あごの向き、角度はそのままで、今度は勢いよく左へ倒れ数分静止(4)ゆっくり(1)に戻る。(1)〜(4)のセットを朝晩に一回ずつ。左の内耳が原因なら、手順を全て左右逆にする。

 めまいは、脳出血や高血圧などが原因の場合もあるため、自己判断は禁物。宮田さんは「必ず専門医に相談し、しっかり原因を突き止めてほしい」と訴える。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報