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【悩みの小部屋】

<法律お助け隊 君和田伸仁弁護士> 有期契約社員が働き続けるには 

<お悩み> 出版社の契約社員として校正の業務をしています。会社と最初に契約したのは2010年5月1日で、以降1年ごとに更新されてきました。ところが会社は最近、「今後売り上げの落ち込みが予測されるので、4月末で契約を打ち切りたい」と言ってきました。しかし、現状は売り上げが落ちているわけではなく、業務量も減っていません。働き続ける方法はありませんか。 (東京・会社員 50代)

◆無期転換の申し込みを

<お答え> 一年ごとなど雇用期間を定めた働き方を有期雇用といいます。有期雇用は、契約で定められた期間が満了すると終わるのが原則です。しかし、契約更新が繰り返されるなどした場合は、期間満了というだけで雇用を打ち切ることは許されず、合理的な理由が必要とされます(労働契約法一九条)。

 ただ、それだけでは有期雇用労働者の保護は不十分なので、二〇一二年の労働契約法の改正で、無期転換権が新設されました(同一八条)。これは、一定の条件を満たすと期間の定めのない雇用契約が成立するというものです。有期契約が更新されて通算で五年を超えている場合に、労働者が無期契約への転換を申し込むことが必要です。有期雇用契約の満了日の翌日から無期雇用契約となります。

 なお「五年ルール」は、一三年四月一日以降に締結もしくは更新された有期雇用契約の初日から対象にカウントされます。あなたの場合、一三年五月一日に契約更新されていますので、そこから五年を経過した一八年五月一日以降、無期転換の申し込みをすることができます。

 申し込むと、会社は期間満了を理由とした雇い止めをすることができなくなります。それでも会社があなたとの雇用を打ち切ろうとすると、それは解雇になりますが、合理的な理由がない解雇は無効とされます。会社の経営が相当に悪化しているならともかく、業務量も減っていない現時点で、将来予測に基づき解雇するのは、合理的な理由に基づくものとは言い難いと思われます。

 無期転換の申し込みをした上で、一度、会社と話し合ってみることをお勧めします。もし、会社が解雇を強行しようとする場合には、弁護士に相談するのがよいでしょう。

 

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