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【悩みの小部屋】

<法律お助け隊 今野久子弁護士> 離婚でマンション売却 取り分は?

<お悩み> 夫と離婚協議中です。財産は自宅のマンションのみで、その売却でもめています。購入費は4000万円。夫婦の預金1200万円と私の父からの援助金800万円を頭金とし、残り2000万円を夫のローンにし、完済しました。今売却すると、諸経費を除いた残りの額は約3000万円になりそうです。夫は半分ずつにすればいいと言いますが、納得できません。 (神奈川・パート 52歳)

◆援助金は財産分与対象外

<お答え> 財産分与の問題ですね。民法は離婚にあたり、一方の配偶者から他方に財産分与を請求できると定めています(七六八条など)。財産分与は主として夫婦財産の「清算」として行われます。夫婦が婚姻中に築いた財産は夫婦の協力で得たものだから、たとえ名義が一方になっていても、実質的には共有財産です。

 清算の仕方に絞ってお答えします。家庭裁判所の調停や訴訟では、夫と妻に半分ずつ分ける「二分の一ルール」が財産分与の基準です。ただし対象は、あくまでも婚姻中に夫婦が協力して得た財産ですから、結婚前から夫婦それぞれが持っていた財産や、結婚後に各自が贈与や相続で取得した財産は含まれません。各自の特有財産と考えます。

 ですから、お父さまからの援助金八百万円はあなたの特有財産として、財産分与の対象にはなりません。しかしマンションの時価が購入時より下がっている場合に「八百万円を返せ」と言っても、特段の事情がなければ、認められません。

 援助を受けた八百万円はマンションの購入代金に充てられています。取得資金に占める特有財産の割合を考慮して妻の取り分を算定します。

 一般に行われている計算方法は表のとおりです。あなたの取得分は、二分の一以上になります。ただ裁判になると、裁判官は離婚した後の生活扶助や、慰謝料などの事情も考慮して分与額を決めることもあり、必ずこの額になるとはいえません。当事者の協議で解決できるとよいですね。

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