東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 暮らし > 悩みの小部屋一覧 > 記事

ここから本文

【悩みの小部屋】

<法律お助け隊 加藤健次弁護士> 借地上の建物売却 手続きや注意点は

<お悩み> 借地上に建物を所有し、妻と2人で暮らしています。建物が古くなり、不具合があちこち出ているのですが、修繕するにも費用がかなりかかりそうです。そこで建物を売却して、その資金でケア付き老人ホームなどに入居することを考えています。売却に必要な手続きや注意点があれば教えてください。 (東京・無職 72歳)

◆地主への説明が大切

<お答え> 借地上の建物を処分するには、(1)地主に買い取ってもらう(2)地主の承諾を得て第三者に借地権付きの建物を売却する(3)地主と協力して、土地と借地権付き建物を一緒に第三者に売却する−などの方法が考えられます。

 借地権付き建物の処分価格は、更地にした価格に、その土地の借地権割合(東京の場合、六割から七割が一般的)をかけた金額が基準となります。もっとも具体的な金額は場所や用途によって異なります。いずれの方法を選ぶにせよ、地主に事情を説明して協力を得ることが必要です。

 借地権付き建物を買ってくれる人がいるのに地主の承諾が得られない場合、代わりに裁判所の許可をもらって進める手続きがあります。許可されると、裁判所が決めた承諾料を地主に払えば、第三者への譲渡が認められます。承諾料は借地権価格の一割程度とされることが多いようです。

 建物が古くなったとのことですから、借地権を譲り受けた人は建て替えを予定していると思います。この場合、建て替えに関する地主の承諾が別途必要です。承諾を得られない場合は、譲渡と同様、裁判所が地主に代わって承諾する手続きがあります。裁判所が決める承諾料は更地価格の3%程度といわれます。木造から鉄筋コンクリートなどに建て替える場合は、借地契約の条件変更にもあたるので、もっと高額になります。

 借地権付きの建物から移転を考える際は、売却代金だけでなく、承諾料や税金などの経費も計算し、無理のない計画を立てましょう。スムーズに進めるには、最初に地主にどのような話をするのかが大切です。その点の助言を含め、早めに弁護士に相談することをお勧めします。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報