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【悩みの小部屋】

<法律お助け隊 坂本雅弥弁護士> 貴金属展示会での購入費 返金可能?

 <お悩み> 3カ月ほど前、友人に誘われて3日間限定の貴金属の展示会に行きました。買わずに帰ろうとしましたが、会場にいた複数の販売員から5万円のネックレスの購入を強く勧められ、断ることができず、購入してしまいました。この時、領収書のみ受け取っています。返金してもらいたいのですが可能ですか。 (東京・主婦 70歳)

◆契約取り消し通知しては

 <お答え> 展示会で業者から一方的に商品を勧められると、消費者が十分に検討できず購入することがあります。相談の場合に問題となるのは、今回のケースが特定商取引法上の訪問販売に当たるかです。訪問販売に当たるならクーリングオフによる返金が可能かもしれません。

 訪問販売といっても、業者が消費者宅を訪れることだけが対象ではありません。「店舗に類する場所」以外での販売も訪問販売に当たります。

 経済産業省の通達は「店舗に類する場所」につき、(1)最低二、三日以上の期間にわたって(2)商品を陳列し、消費者が自由に商品を選択できる状態のもとで(3)展示場等販売のための固定的施設を備えている場所で販売を行うもの−と説明しています。

 相談内容を検討します。形式的に(1)や(3)を備えていても、複数の販売員から特定の商品を強く勧められ、購入せざるを得なかったのです。購入するかどうかを自由に選択できたとはいえません。(2)の条件を欠き、訪問販売に当たると考えます。

 このため、法で定めた書面を受け取ってから八日間は理由を必要とせずに契約を解消することができます。ネックレスの購入から三カ月以上たっていますが、領収書はもらっていても、クーリングオフや販売担当者名などを記載した法定書面をもらっていないのですから、契約解消の余地があります。

 そもそも販売員は会場を出ようとするあなたに購入を強く勧めました。退去を妨害したとして契約取り消しも考えられます(消費者契約法)。そこで業者に、クーリングオフや契約取り消しの通知をしてみては。対応に困ったら弁護士に相談されることをお勧めします。

 

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