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【悩みの小部屋】

<法律お助け隊 滝沢香弁護士> 既にない金融機関の抵当権 抹消したい

<お悩み> 実家で独り暮らしをしていた母が亡くなり、空き家になった家屋と土地を相続しました。遠方なので、更地にして売却する予定です。ところが土地の登記を調べると、既に存在しない金融機関の抵当権が付いたままになっています。売却するには抵当権を抹消する必要があると聞きましたが、どのように手続きを進めたらいいか分からず心配です。

 (神奈川・会社員 52歳)

◆商業登記 調べる方法も

<お答え> 相談者の話では、抵当権が設定されたのは五十年以上前のことです。金融機関などから請求もないようなので、抵当権の前提となる債務は完済されていると思われます。しかし売却するには、基本的に抵当権などの登記を消して(抹消して)引き渡す必要があります。登記の抹消の方法を早めに調べておいた方がいいでしょう。

 合併や営業譲渡などで名前の無くなった金融機関の債権や債務は、基本的に合併・譲渡先の金融機関が引き継ぎます。この金融機関の現在の名称が分かれば、そこに必要な書類を出すよう請求することになります。

 現在の名称が分からない場合も、銀行については、全国銀行協会のホームページにある「銀行変遷史データベース」で、銀行名を検索してみてください。

 ただ信用金庫や信用組合などは、銀行のように簡易に検索できるデータベースはないようです。まずは法務局などで金融機関の商業登記を調べてみてください。商業登記の登記事項証明書は誰でも、法務局で手数料を払えば取得できます。当時から商号変更されている場合は、現在の名称を確認できます。

 既に法人として解散していても、商業登記から解散時期や清算人の名前を確認できます。清算人は解散にあたって法人の代表者として清算業務を行います。もし解散する時に、本来抹消すべき抵当権の登記が残っていたのであれば、清算人に抹消の手続きを行うよう請求できます。

 ただし、その清算人が死亡している場合は、改めて裁判所に清算人を選任する申し立てが必要です。個人で調べることが難しければ、司法書士などにご相談になってはいかがでしょう。

 

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