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【悩みの小部屋】

<法律お助け隊 坂本雅弥弁護士> クーリングオフ期間過ぎた指輪返したい

 <お悩み> 一人暮らしの母(70)はアクセサリーを着ける習慣はありません。しかし先日、母の家で指輪を10個ほど見つけました。母によると、この1年間ほぼ毎月アクセサリー業者が来て指輪を勧めるので、訪問のたびに1個ずつ買ったそうです。契約書にはクーリングオフが可能と記載がありますが、直近の購入でも期間(8日間)を過ぎています。返品できないでしょうか。 (東京・会社員 42歳)

◆過量販売で契約解除も

 <お答え> 高齢者が、自宅を訪ねてきた業者から次々と商品を購入させられる事件が多発しています。

 特定商取引法は訪問販売や電話勧誘販売について、クーリングオフができなくても、通常必要とされる量を著しく超える商品を購入した場合は、過量販売として契約を解除できると定めます。解除できる期間は契約してから一年間です。

 過量販売にあたる場合は、(1)一回の売買で過量となるだけの商品を買う(2)既にその商品を買っていて今回の売買で過量となる(3)過去の売買ですでに過量となっているが、さらにその商品を買う−があります。

 どのくらいの量・数が過量にあたるかは、商品などの性質、同居する家族の有無と人数のほか、申込者の知識、経験、財産状況、価格などから検討します。公益社団法人日本訪問販売協会のガイドラインでは、アクセサリーが過量にならない目安は「原則、一人が使用する量として一個」と定めています。

 あなたの母親は一人暮らしの高齢者で、普段アクセサリーを身につける習慣がないのですから、一年間で約十個の指輪の購入は過量と考えられ、契約を解除できる余地があります。

 本件でどこまで契約を解除できるかは精査する必要があります。ただ上記ガイドラインに従えば、二個目以降の指輪が過量の対象になりそうです。

 過量販売による契約解除は代金の返還を求められます。指輪を業者に返す必要はありますが、返却費は事業者の負担です。契約から一年以内は請求できるので、二個目以降の指輪の契約を解除することになりそうです。うまくいかない場合は弁護士にご相談ください。

 

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