東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 暮らし > 悩みの小部屋一覧 > 記事

ここから本文

【悩みの小部屋】

<法律お助け隊 坂本雅弥弁護士> 借家の雨漏り 自分で修理したいが

<お悩み> 賃貸の一戸建て住宅に住んでいます。台風で屋根の瓦がはがれ、天井から少し雨漏りしています。貸主に「早く直してほしい」と繰り返しお願いしていますが、修理してくれません。自分で修理してもいいのでしょうか。また修理が終わるまで家賃を支払いたくありませんが、可能でしょうか。 (東京・男性 30歳)

◆後で貸主に費用請求可能

<お答え> 雨漏りはカビや漏電の危険もあります。一日も早く直してほしい相談者の気持ちはもっともです。

 賃貸建物の修繕は借り主に過失がない限り、貸主に義務があると民法六〇六条で定められています。借り主にその建物に住んで使ってもらう対価として家賃を受け取っている以上、貸主には建物を使用可能な状態にしておく義務があるからです。

 老朽化した建物の大規模修繕のように、賃料に照らして採算が取れないほど費用が高額の場合、修繕しなくても貸主の義務は問われません。しかし、相談者のケースのように、少しの雨漏りなら修繕費が著しく高額になるとは考えにくいです。また建物の安全な利用上、貸主が修繕するべきだと考えられます。

 貸主に繰り返し要望しているのに、修繕を行わないならば、借り主が修繕費を立て替え、修理後に貸主に請求することもできます。

 一方、家賃の支払いを拒否できるかはケース・バイ・ケースです。民法六一一条により、修繕しないことを理由に建物の一部が使えない場合、その割合に応じて家賃の減額を請求できると考えられます。建物の破損や腐食などの度合いによっては家賃の全額支払い拒否も可能です。

 相談者の場合、住めなくなるほど雨漏りの状態はひどくなさそうですから、全額の支払い拒否はできないかもしれません。それでも修理が終わるまで、家賃の減額は可能かもしれませんので、貸主と話し合ってみてはどうでしょうか。

 話し合いがこじれ、一人で解決するのが難しい場合は、弁護士に相談してみてください。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報