東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 首都圏 > 記事一覧 > 2月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【首都圏】

<ようこそ!バリアフリー温泉/山崎まゆみ>ひなの宿ちとせ(新潟・松之山) 日本三大薬湯を車いすで

写真

 新潟県の中でも豪雪地域にある松之山温泉=写真(上)。その雪解けの水は美人林というブナ林の地下に蓄えられ、四季を通して棚田を潤します。星峠から見る棚田の風景は美しく、いまは雪の里山が広がります。

 その風景を模したのが名物・棚田鍋=写真(下)。米の重湯を入れるのでとろみがあり、食べる間際に大根おろしを添えることでさっぱりとした味わい。この他、十日町のブランド豚「妻有(つまり)ポーク」を温泉で低温調理した湯治豚は、お年寄りでも食べやすい軟らかさ。また全国の旅館で朝ごはんが見直されていますが、そもそも松之山は朝ごはんプロジェクトを提唱した発祥の地。それゆえ白米にあうおかずが出される朝ごはんは絶品です。

女将の柳明美さん

写真

 そんな美食を楽しめるひなの宿ちとせの女将(おかみ)の柳明美さんは、「母が足を手術して正座ができなくなって、バリアフリーを意識しはじめました。震災の多い新潟なので、災害にも強く、さまざまな方に優しい宿にしたいと考え、バリアフリールームを造りました。段差をなくし、テーブルといすにした食事処(どころ)はお客さまにも喜んでいただいております」と話します。

写真

 ちとせの玄関には階段がありますが、横には傾斜が緩やかなスロープが設置されています。館内は全て畳敷きなので素足で歩けます。バリアフリー対応の山ざくらは板張りのベッドルームと畳の間、それから半露天風呂=写真(中)=が付いています。車いすのまま湯船の横にまで入ることができ、湯船の脇に板張りのスぺースがあるので、湯船に移りやすいお風呂です。

 松之山温泉は日本三大薬湯として有馬、草津と肩を並べる名湯です。海底の隆起によって閉じ込められた海水が、マグマの熱で温められて温泉として湧出しているので、なめると塩っ辛い。入浴中の温熱効果は抜群で、さらに肌に塩の膜を張るために保温保湿がなされ、温かさが持続するので深い眠りに落ちます。この湯にバリアフリールームで入ることができるのも、やはり優しさです。 (温泉エッセイスト・山崎まゆみ)

写真

<ひなの宿ちとせ(松之山温泉)> 新潟県十日町市松之山湯本49−1 バリアフリー対応の客室は3室あり、全て源泉を引く温泉が付いている(2人1室利用1泊2食で1人2万7000円〜、4人利用で1人2万3760円〜)。食事処「松之山郷」にテーブルといすを用意。貸切風呂は「山の湯」、「里の湯」の2カ所。45分使用1080円。電025(596)2525 

写真
 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報