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【首都圏】

伊豆半島ジオパーク、世界認定1年 関心高まりうれしい

ガイドツアーで地形の成り立ちを説明する仲田慶枝さん(中)=静岡県西伊豆町宇久須の黄金崎公園で

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 伊豆半島ジオパークが国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界ジオパークに認定されてから、17日で1年を迎えた。世界認定効果で観光面で注目が高まった一方、2022年の再認定に向けて、国際交流の推進などの改善を求められている。このため静岡県や伊豆半島の自治体で作る「伊豆半島ジオパーク推進協議会」は本年度、アジア圏の世界ジオパークとの関係構築を推進する方針だ。 (佐久間博康)

 同県西伊豆町の黄金崎公園で三月末に開かれたガイドツアー。参加者は「馬ロック」の愛称で親しまれる馬の顔のような形をした黄白色の岩肌の成り立ちに関する説明に耳を傾け、美しい景色に見入っていた。案内した伊豆半島ジオガイド協会の仲田慶枝さん(62)は「世界認定をきっかけに、ジオへの関心が高まってうれしい」とほほ笑む。

 年間百件程度だった旅行会社などから協会への問い合わせは、世界認定後から今年三月末時点で約三百件に急増した。

 「認定直後はあたふたしていたが、登録だけで活動していなかった会員にも、ガイドデビューを促すことで、現在は依頼に対応できるようになった」と仲田さん。ただ「有料で活動しているので、ガイドのみで生計が立てられるような環境づくりが課題」と話す。

 伊豆半島ジオパークを紹介する拠点施設「ジオリア」(同県伊豆市修善寺)の一八年度の入館者数は、二万五千七百九十九人。前年度の一・七八倍と伸び、世界認定の恩恵を受けている。

 ユネスコは世界認定の際、伊豆半島ジオパークに、学術的ノウハウを他の世界ジオパークに提供することなどを求め、ネットワーク強化やパートナーとの戦略構築などの改善勧告を出した。世界認定は四年ごとに更新されることになっており、二一年に審査がある。

 このため伊豆半島ジオパーク推進協は、国際交流・協力の推進に力を入れる。具体的には、チレトゥ・パラブハンラトゥ(インドネシア)との協定締結や、済州(韓国)とのガイドらの相互訪問などに取り組む。さらに、パートナーの宿泊・交通業者との戦略協定締結も目指す。

 協議会会長の菊地豊伊豆市長は「世界認定により伊豆半島ジオパークは、新たなステップに入った。アジアを中心にネットワークを広げ、世界に貢献するという責務を果たしたい」と意気込む。

<世界ジオパーク> ユネスコが認定した、世界的に貴重な地形や地質を持つ自然公園。当初は2004年に設立された、ユネスコが支援する「世界ジオパークネットワーク」が審査・認定をしていたが、16年からユネスコの正式事業になった。日本では伊豆半島を含む9地域が認定されている。

 

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