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【首都圏】

日本と北朝鮮の関わりを記録 フォトジャーナリスト・伊藤さん、40回の訪朝取材を本に

日本政府からの支援食料を加工する女性たち=2004年10月、平壌で(伊藤孝司さん撮影)

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 40回にわたって北朝鮮を訪問したフォトジャーナリストの伊藤孝司さん(67)=三重県在住=が、これまでの取材をまとめた本を出版した。日本政府は、拉致問題の進展を目指して北朝鮮への姿勢を柔軟化させているが、「隣国の実情を知ることで、日朝関係の改善に役立ててほしい」と話している。 (五味洋治)

 この本は「ドキュメント 朝鮮で見た<日本>」(岩波書店、税別二千二百円)。

 韓国で日本の植民地支配に関する取材を続けていた伊藤さんは、一九九八年に初めて一人で三週間、北朝鮮に滞在した。しかし希望する取材はできず、その後も訪朝を重ねた。

 対象は日本と北朝鮮の関わりだ。朝鮮半島から持ち去られ、東京の靖国神社にあった北関大捷碑(ほっかんたいしょうひ)の返還や、日本から送られた支援食料の行方を追いかけた経緯が、丁寧に記録されている。

 また、終戦後の混乱で北朝鮮に残された残留日本人や、一九五九年から始まった北朝鮮への帰国事業で、夫とともに北朝鮮に渡った日本人妻にも直接インタビューしている。

 北朝鮮当局と信頼関係を築き、現地取材を繰り返してきた伊藤さんだからこそ実現したものだ。

 本には、写真も数多く使われている。伊藤さんが地方都市や、庶民の暮らしを記録した。核・ミサイルで語られることの多い北朝鮮とは違った面を伝えている。

 伊藤さんは、「これからも北朝鮮と日本との関わりを、客観的に伝えていきたい」と話している。

伊藤孝司さんの本

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