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【首都圏】

VRで見る養蚕教育の場 群馬・藤岡 世界文化遺産・高山社跡

現存しない東蚕室(手前)の再現VR映像。今も残る長屋門(左奥)や母屋兼蚕室(中央奥)と並ぶ(群馬県藤岡市教委提供)

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 世界文化遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成資産の一つ、養蚕教育機関「高山社跡(たかやましゃあと)」(群馬県藤岡市)で、修復工事が完了した長屋門の内部公開と資料展示が始まった。高山社跡の往時の姿を仮想現実(VR)の動画で再現し、スマートフォン(スマホ)やタブレット端末で楽しめる試みもスタート。担当者は「見どころが増えた。歴史的価値を知ってほしい」と呼び掛けている。 (石井宏昌)

 長屋門は江戸時代の建築で、耐震補強や修復工事を行い昨年十月、高山社跡が蚕業学校の分教場として使われていた明治−大正時代の姿に復元した。

 門番の住まいや倉庫などに使われた門両側の部屋を展示室として高山社の歴史や活動を紹介。分教場時代の生徒の落書きや卒業証書などの資料で当時の生活を伝える。長屋門の土壁の素材が分かる断片や瓦屋根の構造模型などを並べ、古来の日本建築の技術も観覧できる。

 VR映像は、中心となる母屋兼蚕室のほか、現存しない東蚕室や桑貯蔵庫上屋の復元動画を製作した。既に失われた施設は建物の周囲や上空からの外観を3D動画で再現。母屋兼蚕室は同様の動画と、建物内の各部屋を三六〇度見回すことができるカメラ映像を楽しめる。QRコードをスマホなどで読み取り、ウェブページから動画再生する。見学無料。

<高山社跡> 近代養蚕方法「清温育(せいおんいく)」を開発した高山長五郎(1830〜86年)の生家で、清温育の指導と普及のための教育機関を開設した場所。高山社は1884(明治17)年に設立され、1901(同34)年には蚕業学校を開校。27(昭和2)年に廃校になるまで国内外から生徒が集まった。

高山社の長屋門内部で公開が始まった資料室。蚕業学校の生徒の落書きなども並ぶ=藤岡市で

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