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【首都圏】

井の頭池、3度の「かいぼり」効果抜群 絶滅危惧種の水草が大復活

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 東京都三鷹、武蔵野両市にまたがる都立井の頭恩賜公園内の井の頭池=写真=で、環境省の絶滅危惧種になっている水草「ツツイトモ」が池を覆うように大繁殖し、話題になっている。過去3回行われた池の水を抜く「かいぼり」の効果で水質浄化が進み、復活を遂げた。来園者がSNSで「まるでクロード・モネの睡蓮(すいれん)の絵のよう」などと美しい池の様子を伝える投稿が増え、公園を管理する都西部公園緑地事務所には問い合わせが相次いでいる。 (花井勝規)

 ツツイトモはヒルムシロ科の沈水植物。小型の多年草で、細い線状の葉が特徴。井の頭池では、高度成長期の開発の影響で池の湧水量が激減したことや、外来魚の増加などで池の水質が悪化し、長年姿を消していた。

 二〇一三年度以降、三回行われたかいぼりで復活し、年々増えていたが、今年は井の頭池のボート場付近の水面をほぼ覆い尽くすほどに拡大。ボート利用者がオールをこぐ際、絡み付く水草に戸惑う様子が見られるほどだ。水深一・六メートルほどの池の底で発芽したツツイトモが六月は水面まで葉を伸ばし、花をつける時期に重なるため、「大群生が見られるのは今がピーク」と公園緑地事務所の内山香さん。「ツツイトモがこれほど復活するとは予想していなかった」と語る同事務所の二瓶国利管理課長は「ボランティアの市民の皆さんと協力して取り組んだかいぼりで池がきれいになった証拠」と感慨深げだ。

 井の頭池のかいぼりのコーディネーターを務めた認定NPO法人生態工房(武蔵野市)の佐藤方博事務局長は「ツツイトモの成長は、かいぼりで外来種のコイなどを駆除し、池底をしっかり天日干ししたことで水の汚れの原因が減ったのが大きい。水面のツツイトモを睡蓮に見立て『モネみたい』というSNSの投稿はうまい表現だなと感心した」と話していた。

 

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