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【首都圏】

<発掘された日本列島 新発見考古速報2019> (2)白神山地東麓縄文遺跡群(青森県西目屋村)

川原平(1)遺跡出土土偶=青森県埋蔵文化財調査センター蔵

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 青森県西部にある白神山地は、原生的なブナ林が世界最大級の規模で広がることから、一九九三年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界自然遺産に登録された。この白神山地の東麓(とうろく)は、縄文時代の遺跡が数多く分布しており、同地区の集落は最近までマタギの村として栄えたことでも知られる。豊かな森の恵みを背景に、自然と共生した暮らしは今も息づいている。

 今回の展示品の中で、ひときわ目を引くのが、ユニークな風貌の土偶である。土偶は縄文時代の祭祀(さいし)に用いられた道具で、妊娠した女性の姿が表現されている。手足や顔が欠損して出土することが多く、あえて壊す目的で作られたとする説もある。縄文時代晩期の川原平(かわらたい)(1)遺跡から出土した土偶も手足の欠けているものが多い。特に大型で精巧な造りのものは欠損部にアスファルトを塗って修復した痕がみられる。土器にも割れた部分をひもでつなぎ留めるために補修孔(穴)があけられており、道具を大切に用いた縄文人の一面が垣間見える。持続可能な資源利用の大切さを縄文人も正しく理解していたに違いない。 (斉藤慶吏・文化財調査官)

◆江戸東京博物館で来月21日まで開催

 本展は七月二十一日まで、江戸東京博物館で開催中。月曜休館(ただし七月十五日は開館し、翌十六日は休館)。問い合わせは同博物館=電03(3626)9974=へ。

 

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