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【首都圏】

再起のお化け屋敷 佐野の道の駅で 火災被害の丸山工芸社主催

支援者から提供された着物を着せたお菊(左)と柳誠社長=栃木県佐野市で

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 全国でお化け屋敷を企画・設営する栃木県佐野市の丸山工芸社による夏イベント「怪談 お化け屋敷」が同市の道の駅「どまんなかたぬま」で開かれている。同社は二月に火災に遭い、多数の人形や装置を焼失。地元や愛好家の支援を受けて再起した。柳誠社長(74)は「多くの方々に支えられた。感謝を込めて『より怖く、楽しく、涼しく』を提供していきます」と意気込む。 (梅村武史)

 火災は二月十八日、近隣のアパートから出火し事務所や作業場に延焼。お化け屋敷に欠かせない「生き人形」(生きている人間のように精緻に作り込まれた人形)二百体以上と衣装、音響装置、録音音源などを失った。先祖から受け継いだ江戸時代末期制作の貴重な人形もあった。柳社長は「燃え上がる炎を見ながらもう駄目だ、と頭を抱えた」と振り返る。

 背中を押したのは同社のお化け屋敷ファンと地元の人たち。多くの激励とともに、「人形に着せてほしい」と県内外から約七百着の着物が届いたという。柳社長は、倉庫にしまい込んであった未完の生き人形に加工や化粧を施し、恒例の夏イベントに間に合わせた。

 同社は一九二二年に柳社長の父が創業。当初は人形芝居などで全国を回っていたが、昭和初期に取り組んだお化け屋敷が評判に。戦後は「浅草花やしき」「後楽園ゆうえんち」など、全国でお化け屋敷の企画に携わった。

 同社はハイテク機器を多用せず「四谷怪談」「牡丹(ぼたん)灯籠」など古典怪談にこだわる。人形の造作と音や振動、風、光などで恐怖を演出する。夏イベントのテーマは「番町皿屋敷」。古井戸に身を投げた「お菊」の衣装は、支援者から提供を受けた着物で仕上げた。

 二十五日まで。午前十時〜午後六時。入場料は小学生以上三百円。十一〜十三日の三日間、午後六時半〜同八時のナイトツアーもある。問い合わせはどまんなかたぬま=電0283(61)0077=へ。

 

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