東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 首都圏 > 記事一覧 > 10月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【首都圏】

精神障害者の就労定着へ 支援手法を本に 国立市の福祉法人

書籍を手にする天野聖子さんと共同執筆した現職員=東京都国立市で

写真

 精神障害がある人たちの就労を後押ししている社会福祉法人「多摩棕櫚亭(しゅろってい)協会」(東京都国立市)が、前身の共同作業所時代から三十年以上にわたり蓄積してきた技法などをまとめた書籍「精神障害のある人の就労定着支援」を出版した。

 同協会は精神科病院のケースワーカーだった天野聖子さん(70)が一九八七年に発足させた共同作業所が母体となり、九六年に社会福祉法人化。天野さんが理事長となった。現在は精神障害者が対人関係を磨くための就労移行支援事業などを四施設で行っており、年間五十人を送り出している。

 書籍は二百四十七ページ。具体的な就労支援の方法、精神障害者のサポートの歴史、社会福祉法人の組織強化方法の三部構成。精神障害がある人が職場に定着するためには心の面だけでなく、出勤し続ける体力強化も欠かせないと指摘したり、精神障害者の隔離の歴史を天野さんが解説したりしている。二〇一六年に理事長を退いた天野さんが第二、第三部を、現職の理事長や職員が第一部を執筆した。

 精神障害がある人について天野さんは「孤立感を深めたり被害妄想を膨らませたりしそうになった時、周囲がいかに気づいて話を聞き、安心させられる環境があるかが大事」と指摘。書籍を通じて向き合い方に理解が広まればと期待する。

 税抜き二千二百円。問い合わせは同協会=電042(571)6055=へ。 (井上靖史)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報