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【首都圏】

「異端認めてくれた」高砂淳二さん、母校への思い 宇都宮大で写真展とフォトコン

世界各地の生き物や風景を鮮やかに撮り続けてきた自然写真家の高砂淳二さん=東京都渋谷区で

写真

 世界各地の生きものや風景を鮮やかに切り取る自然写真家の高砂淳二さん(57)が選ぶ本紙のフォトコンテストの表彰式が、出身の宇都宮大で同大の創立七十周年記念イベント(同大と東京新聞共催)として二十三日にある。母校への思いと、仕事への取り組みを聞いた。 (蒲敏哉)

 宮城県石巻市出身。宇都宮大を目指したのは「東京に近く、自然もあり、志望する電子工学科があったから」と説明する。

 「高校生のとき、動物番組を見てカメラマンになりたくなり、調べたら電子工学が最適とあった。入ってみると全然関係ない授業ばかり。興味と懸け離れていたので辞めようと思った」

 一年間休学し、働きながらオーストラリアを放浪。サンゴの海の美しさにひかれ、ダイビングの資格を取り、水中カメラで魚などの水中生物を撮影した。

 退学の意思を固めたが、親戚中の大反対に遭い、しぶしぶ大学に戻り研究室に。工学部の北村通英(みちひで)教授の言葉が心の転機となる。

 「写真家になりたいなんて変わってて面白い。勉強はなんとかなる。好きなことを追究しなさい、と」

 卒業後、ダイビング雑誌で水中カメラマンとして国内外を取材。独立後はハワイの夜の虹や南米の滝など、海中から天空まで、生きものや自然を撮影。今春、科学雑誌の世界的権威ナショナルジオグラフィック社から写真集「PLANET OF WATER」を出版した。

 「学生時代、鬼怒川や大洗海岸まで写真を撮りに行き、研究室でスライドショーをしてみんなに論評してもらった。やりたいことを認めてもらい、大きく役立った」と振り返り「三十年後に創立記念イベントに呼ばれるとは。卒業して良かった」と苦笑いする。

 イベントで本紙栃木版に連載中の企画「大地のささやき」を大型パネルで展示(十九〜二十四日)。「私の地球」がテーマのフォトコンでは高砂賞を選出する。

 故郷石巻は、東日本大震災で被災し、実家はない。

 「今秋、巨大台風が首都圏や東北を襲い、自然の脅威は年々大きくなってきている。身の回りから地球を感じ、大切にしてほしい。イベントを通じ、皆さんと思いを共有したい」

 

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