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【首都圏】

<しみん発>多様な課題 地域で向き合う SDGsいたばしネットワーク代表・加藤勉さん(71)

SDGsいたばしネットワークの設立総会で意見を交換する参加者たち=東京都板橋区で

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 誰も置き去りにしない社会に−。国連の持続可能な開発目標(SDGs)を念頭に、福祉や環境、まちづくりといった多様なテーマに取り組む主に東京都板橋区の約110団体・個人がつながり合い、「SDGsいたばしネットワーク」を昨年11月に立ち上げた。行政とも協働し、地域の課題解決に向けた活動を展開していく。 (中村真暁)

 昨年十一月に開かれたネットワークの設立総会。参加した約九十人はグループに分かれ、「荒川の氾濫を想定し、もっと行政と話し合うべきだ」「地域に世代間交流を増やしたい」と、議論を繰り広げた。「地域で課題を学び合える場づくりに取り組む」といった内容の「誰も置き去りにしないいたばし宣言」も確認し合った。

 ネットワークは今後、住民同士が学び、話し合える場を整えながら、取り残されている課題を共有し、原因や解決策を追求。演劇など芸術活動で理念を表現し、区への提言や要望も行う。区は昨年、日本経済新聞社産業地域研究所のSDGs先進度調査で全国八位となり、区の担当者から政策理念などを学ぶシンポジウムなども開いていく。

 ネットワークのベースに「地元で培われてきた学びや議論の土壌がある」と説明するのは、代表の加藤勉さん(71)だ。区内では一九八一年、福祉関連団体でつくる連絡会が発足し、区のスポーツ大会などで約二十年間、中学生のボランティア体験をコーディネートしてきた。障害者が直接、子どもたちに話すことが珍しかった当時、車いす利用者に電車に乗る時の苦労などを教えてもらい、当事者目線から社会の現状を捉える試みを進めてきた。

 環境や国際理解など多様な課題と向き合おうと、二〇〇一年には連絡会メンバーなどで地域課題を学ぶためのNPO法人「ボランティア・市民活動学習推進センターいたばし」を設立。センターと区教委などはフォーラムを約百三十回共催し、基本的人権や共生社会といったテーマを学ぶ環境を整えてきた。

 加藤さんはこれまで、連絡会やセンターなどで、中心となって取り組んできた。その道のりは、まさに誰も取り残さないため。「大変な思いをしている一人一人に光を当て、つなぐ仕組みを整える。改善できることを子どもたちにも示していきたい」

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<かとう・つとむ> 1948年生まれ。誰もが集える居場所づくりや高齢者の生活支援をするNPO法人「みんなのたすけあいセンターいたばし」などの代表。本業は印刷会社経営。板橋区在住。

 

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