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【首都圏】

運転手変身、くノ一ガイド 箱根の「忍者バス」でデビュー

忍者バスの前でポーズを決める谷米さん(左)と長沢さん=いずれも神奈川県箱根町で

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 神奈川県箱根町の芦ノ湖一帯を走る伊豆箱根バス(静岡県三島市)の路線バスの女性運転手二人が、水陸両用「忍者バス」の観光ガイドに転身し、デビューした。くノ一姿に変身した二人は「忍者のように水陸両面で活躍し、箱根を守りたい」と張り切っている。 (西岡聖雄)

 「箱根の国道1号は箱根駅伝で『山の神』と呼ばれる選手が走るコースです」。軽やかな声が車内に響く。沿道で観光客を見かけると「お手振りの術をお願いします」と呼び掛け、乗客と観光客が笑顔で手を振り合う。バスが芦ノ湖にダイブする瞬間は「ウォー」と車内に歓声があがる。

 二人は、三島市の長沢美香さん(30)と、静岡県函南町の谷米みどりさん(50)。

 長沢さんの父親は大型トラックの運転手だった。「壁際数センチの幅寄せもできたんだよ」と母親から聞かされて育ち、二〇一三年に病死した父親の雄姿と大型車が重なった。一七年、乗客を運べる大型二種免許を取得、伊豆箱根バスに再就職した。高齢の乗客も多い路線バスを運転し、笑顔と声掛けを心掛ける。

 谷米さんも路線バスの女性運転手の姿を見て、「私もなりたい」と大型二種免許を取り一七年、同社に再就職した。「道案内などが親切で優しい」と二人の接客は評判になった。

 一八年春にスタートした忍者バスは好評で、一九年春から増便。夏の乗車人数は二割増となり、秋からガイドを一人増やし四人態勢にした。

 箱根登山鉄道の長期運休など台風被害が尾を引く中、忍者バスを箱根観光の柱にしようと、伊豆箱根バスは人気運転手二人に期待している。運転手のガイド起用は初という。二人は「一緒に写真を撮りたいと、みんなに声をかけられる」と喜ぶ。

 同社箱根営業所の〓田(つるた)知美所長(52)は「二人は危険を察知する運転手目線も備え、カーブや減速時などの乗客対応を含むガイド力が高まる」と期待している。

※〓は雷の田が鶴

<忍者バス> 正式名称は「NINJABUS  WATER  SPIDER(ニンジャバス・ウォーター・スパイダー)」。水面を渡る忍者道具「水ぐも」にちなみ命名。湖上はスクリューで進む。定員43人。湖畔のレジャー施設「箱根園」と伊豆箱根バス箱根営業所(箱根町元箱根)から1日計7〜8便。自動音声の「AI忍者」も、不安や迷いに心を乱されない忍者像を説く。45分で大人2800円など。問い合わせは箱根営業所=電0460(86)2048=へ。

湖面を進む忍者バス

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