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【学童野球】

野球の技術より基礎の基礎みっちり 元巨人・佐藤洋さんの「MFT野球スクール」(上)

 近年、各地で見かけることが多くなった、野球スクールや「野球塾」。そのなかでもユニークな指導で、子供たちに野球の楽しさ、基本となる体づくりを提唱しているのが本紙「東京キッズベースボールアカデミー」講師としてもおなじみの元プロ野球巨人・佐藤洋さんが主宰する「MFT野球スクール」だ。開講19年目。野球塾の草分けともいえるスクールの指導とは−。2日間にわたりお伝えします。 (鈴木秀樹)

 開講19年目

 会場となる埼玉県行田市の体育館では、教室スタートの30分前から、子供たちが走り回っている。大きなバランスボールを投げ合う子、壁の肋木をのぼる子。やがて子供たちが集まり、突如、スクラムが始まった。バレーボールを使い、ラグビーを始めたのだ。ラグビーのまち・熊谷に近い行田でも、W杯を契機にラグビー熱は高まっている。

 その様子を笑顔で眺める佐藤さん。スクールの開始時間が迫っても、声を掛けることはない。いつの間にかラグビーが終わった会場には、小型のコーンが並べられ、子供たちが集合していた。

 「時間になると、自分たちで勝手に始めるんです」。見ると、小学低学年から中学生までいる選手らは、年長選手のリードで、しっかりとまとまって動いている。

 中学女子選手の声でウオーミングアップが始まった。さまざまな動きを加えながらのスキップ。両足のつま先で小さくジャンプをしながらの移動。「ウオーミングアップではありますが、実は一番、重要なメニューでもあるんですよね」

さまざまな動きを取り入れながらのウオーミングアップ

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 選手たちの動きを見ると、できる子は、どの動きの中でも頭の位置がブレていない。「体の軸をつくる」ことは、野球のすべての動きで重要になることなのだ。会場の体育館についても、「実はこの床が良い。足首の柔らかさはすべての動きで重要なのですが、着地の音で分かるんです。うまく足首を使えている子は“トン、トン”と軽い音がする」と解説する。

 「多くの野球スクールでは、最初から技術を教えます。でも、まず必要なのはまっすぐに立ち、バランスを取れること。彼らがやっているのは、簡単な動作に見えますが、野球に必要な動きや、柔軟性を身につけるために必要な要素が含まれている。正しくやるのは、なかなか難しいですよ」

足の間からグラブトス。ボールをさばく練習だ

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 少年野球の試合中にもよく耳にする「(投手に)肘が下がっているぞ」「(打者に)あごが上がっているぞ」などのアドバイス。「それらは全部、全体的な動きの結果。元をたどれば理由があるんです。ただ肘を上げれば直るわけではない」

 佐藤さんはスクール立ち上げの19年前から、誰よりも早く「肩甲骨」や「股関節」の柔軟性の大切さを訴えてきた。それは彼自身の野球人生とも大きく関わっている。

 

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