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【社会】

債権者怒り「お金返して」 破綻ジャパンライフ 返済見通せず

ジャパンライフの債権者集会後、記者会見をする被害者弁護団代表の石戸谷豊弁護士(中)ら=12日、東京都港区で

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 磁石を埋め込んだネックレスやベルトなど「磁気治療器」の預託商法を展開し、昨年十二月に経営破綻した健康器具販売会社「ジャパンライフ」(東京、破産手続き中)の債権者集会が十二日、初めて開かれた。都内の会場に百人以上が参加。同社の厳しい資産状況が明らかになり、落胆と怒りの声が聞かれた。 (神田要一)

 全国ジャパンライフ被害弁護団連絡会によると、債権者集会には、同社の山口隆祥(たかよし)会長が出席。「ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」と謝罪する一方、事業について「誤解されている」と正当性を主張する場面もあった。会場から「お金返してよ」と批判の声が上がったという。

 破産管財人は、同社は自転車操業状態で十年以上前から粉飾決算をしていたと説明。財産は不動産を売却しても四億〜五億円程度にしかならないと話した。一方、税金や従業員に支払う賃金だけで同社の債務は十億円以上。債権者への返済には到底回らない実情が明らかになった。

 同社は、顧客が購入した磁気治療器を預かり、別の人にレンタルして年6%の配当を顧客に支払うという「レンタルオーナー制度」の預託商法を展開していた。

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 「長年かけてお金を返されたとしても、父は生きているか分からないのに…」。愛知県岡崎市の会社員小林辰雄さん(54)は集会後、諦め顔で話した。約二百五十万円の磁気ベストなど二千四百万円以上の商品を購入し、配当を受け取れなくなった父親(81)の代わりに出席した。

 当初は毎月二十一万円が口座に振り込まれた。しかし、同社の破綻で約二千万円の損害を被った。

 小林さんは「高齢者の健康に役立つのならと購入したのに…。だまされる方が悪いのかもしれないけど、だます方はもっと悪い」と悔しさをにじませた。

 集会終了後、会見した連絡会団長の石戸谷(いしとや)豊弁護士は「限られた財産をどう配分するのかという問題を突破しないといけない」と苦々しい表情で語った。

◆詐欺容疑も視野 預託商法

 ジャパンライフの被害者は全国に広がっており、管内に本社のある警視庁が、被害者を多く抱える愛知県警などと協力。債務超過に陥った事実を隠して顧客を勧誘した特定商取引法違反(不実の告知)容疑などで捜査を始めるとみられる。

 捜査関係者によると、警視庁は今月上旬、同社の破産管財人から任意で関係資料の提出を受けた。資料が大量のため破産管財人に保全を求め、詐欺容疑も視野に調べる方針だ。

 同社は一九七五年設立。三十七都道府県に約八十店舗を持ち、顧客は高齢者を中心に約七千人に上った。しかし、同社が預かっていたとする商品在庫が極端に少ないことなどから、消費者庁は二〇一六年以降、四回の業務停止命令を出していた。

 同社は昨年十二月に経営破綻し、今年三月に東京地裁から破産手続き開始決定を受けた。負債総額は約二千四百五億円に上る。愛知県の被害対策弁護団は昨年十二月、詐欺などの疑いで同社と山口隆祥会長らに対する告発状を県警に提出している。

 

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