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【社会】

悪質タックルで警視庁 「つぶせ」は傷害意図せず 日大前監督立件見送りへ

内田正人前監督

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 日本大アメリカンフットボール部の悪質タックル問題で、警視庁は、傷害容疑で告訴された内田正人前監督(63)と井上奨(つとむ)前コーチについて、宮川泰介選手(20)への傷害を意図する指示はなかったと判断し、月内にも捜査結果を東京地検立川支部に送付する。内田前監督と井上前コーチは立件されない見通し。傷害の意図を認定した関東学生アメリカンフットボール連盟(関東学連)とは異なる結論を出した。 (木原育子、西川正志)

 「相手のクオーターバック(QB)を一プレー目でつぶせば(試合に)出してやる」と内田前監督は言っていた−。宮川選手は記者会見で、井上前コーチからそう伝えられたと語った。「ケガをさせろ」と解釈したという。

 関東学連もケガをさせる意図の発言だと認定した。一方、警視庁は、アメフットでは「つぶせ」という言葉が「思い切りいけ」という意味で広く使われ、傷害を意図した指示とは認められないとした。

 宮川選手によると、「QBをつぶしにいくんで使ってください」と内田前監督に伝えると、「やらなきゃ意味ないよ」と言われた。だが、警視庁の捜査では、この言葉を聞いたと証言する人はおらず、発言を認定するには至らなかった。

 宮川選手は、井上前コーチから「相手のQBがケガをして秋の試合に出られなかったら、こっちの得だろう」と言われたとも説明。この点、井上前コーチは警視庁の調べに「成長させるために熱くなり、いろんな過激な表現を使ったかもしれないが、損得について言ったことはない」と話し、警視庁は同様に事実と認定しなかった。

 警視庁は約二百人の関係者から聞き取りをし、試合の映像から内田前監督らの動きを分析。内田前監督はボールの方向に頭を動かしており、宮川選手の悪質タックルを見ていたとは認められないと結論付けた。

 厳密な証拠が必要となる刑事事件の捜査の中で、捜査幹部は「予断を持たず、三十年後に振り返っても疑義が出ない捜査をするだけだ」と淡々と話した。

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