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【社会】

ゴーン会長解任 日産関係者ら複雑 「息苦しさ なくなって」「もっと透明性を」

 長年トップに君臨したカルロス・ゴーン容疑者の会長解任を、日産関係者や工場従業員らはさまざまな思いで見つめた。

 二十二日夜、横浜市西区の日産本社前では、大半の社員が集まった報道陣の問いかけに無言を貫いたり「何も言えません」などと言葉少なに答えたりするだけで、足早に家路を急いだ。

 六十代の男性社員は「日本人にはやれないことをやってくれるだろうと期待していた」というが、数々の不正が明らかになり「解任は賛成」と話した。

 四十代の男性社員は「ゴーン容疑者のはリーダーシップではなく、ディクテーターシップ(独裁)。会長職は解任されても取締役に在任していれば独裁は終わらないのでは」と不安を口にした。日産は昨年来、新車の無資格検査や燃費や排ガス測定試験の改ざんなど問題が相次いだ。この社員は、トップに逆らえない上意下達の企業文化によるゆがみが背景にあると分析。「こんな息苦しい空気は事件を機になくなってほしい」

 高級車やスポーツカーを生産する栃木県上三川町の栃木工場。六十代の男性従業員は「どうしてあんなことをしたのかという思い。会社はもっと透明性を高めてもらいたい」。逮捕後も、工場内の雰囲気は以前と「変わりない」という。三十代の男性従業員は「私のような末端には遠い話」と言葉少なだった。

 ゴーン容疑者主導で閉鎖した東京都武蔵村山市の日産村山工場跡地には、大型ショッピングセンターなどが整備されている。

 同工場で約三十年働いた元社員の男性(64)は「解任は当然。工場近くに自宅を構えた直後、別の工場に異動させられて単身赴任を続けている人もいる。従業員の苦労を分かっていない」と怒りを口にした。

 同工場跡地の東側を通る通称「日産通り」沿いのガソリンスタンド所長の男性(73)は「閉鎖後、通り沿いの飲食店も次々とやめてしまった。権力を私物化した印象で、他人に厳しく自分に甘い。工場や周辺で働いていた人たちがかわいそうだ」と話した。近くの自動車販売業の男性(72)は「仕事の腕はすごいと思っていたのに」と残念がった。  (福浦未乃理、服部展和、原田拓哉、小川直人)

 

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