東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 12月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

順大「女子、浪人差別」認める 医学部入試、2年で計165人不合格

記者会見する順天堂大の新井一学長(右)と代田浩之医学部長=10日、東京都文京区で

写真

 順天堂大(東京都文京区)は十日、医学部入試について調べた第三者委員会(吉岡桂輔委員長)の第一次報告書を公表し、女子や浪人生へ差別を行っていたことを認めた。今年と昨年の入試の一次試験で百十七人(うち女性七十四人)、二次試験で四十八人(同四十七人)の計百六十五人を不正に落としていた。会見した新井一学長は、こうした差別は少なくとも二〇〇八年から行われていたとした。

 報告書によると、順大は過去二年の一般入試やセンター利用入試などの一次試験で、女子と長期浪人生を不利に扱った。二次では女子の基準点を男子より〇・五点高く設定し、女子合格者数を抑制。こうした扱いは募集要項には記載していなかった。

 新井学長は、女子差別について、医学部の一年生は全寮制で「女子学生の収容能力に制限があったため」と説明。また「女子は男子より精神的に成熟しコミュニケーション能力が高く、面接で高得点になる傾向があった。差を設けたのではなく、男性を救う補正だった」と強調した。

 浪人生差別は、学力下位者にしか行っていないため「一律(の差別)に当たらないと考えた」。いずれも「当時は大学の裁量の範囲内で妥当と考えたが、第三者委と話し、不適切だと判断した。(得点操作は)全廃する」とした。

 順大は、二次試験で不正に不合格となった計四十八人は追加合格とし、希望すれば来春の入学を認める。今月二十八日までに意向を確認し、来春入学の第一学年の枠(定員百四十人)で受け入れる。一次試験で不正に落とした百十七人は救済せず、入学検定料を返還する。

 医学部の不正入試問題を巡っては、東京医科大や金沢医科大が追加合格分の枠を来春の募集人数から差し引くと発表。不正を公表している各大学の対応によっては全体で百人規模で募集人数が減る可能性がある。

 順大は文部科学省の全国調査で、過去六年間の男子の合格率が女子の一・六七倍で一位。「性別により合否判定に差を設けたことはあるか」との問いに「いいえ」と答えていた。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報