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【社会】

原発自主避難 賠償確定 最高裁、2人に慰謝料計1600万円

 東京電力福島第一原発事故で福島県から京都市に自主避難した男性と家族が、東電に慰謝料など計約一億八千万円の損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第一小法廷(木沢克之裁判長)は、男性側と東電双方の上告を退ける決定をした。十三日付。東電に対し、男性ら二人に計約千六百万円を支払うよう命じた二審大阪高裁判決が確定した。

 原発事故による自主避難者への賠償を東電に命じた判決が最高裁で確定するのは初めて。各地で起こされている集団訴訟の地裁判決でも、同様の賠償命令が相次いでいる。

 判決によると、福島県で会社を経営していた男性は二〇一一年三月の原発事故後、妊娠中のパートナーと幼い子どもを連れて自主避難した。居住地は避難指示区域外だったが、東電が自主避難者に賠償金を支払う対象地域にあった。賠償額が不十分だとして、裁判外紛争解決手続き(ADR)を申し立て、約千百万円を提示されたが、合意せず提訴した。

 一六年二月の一審京都地裁判決は「住み慣れた場所からの転居を余儀なくされ、相当強いストレスを受けた」と指摘。事故が原因で男性がうつ病を発症したと判断し、就労不能による損害など計約三千万円の賠償を命じた。

 昨年十月の二審判決は、事故と因果関係のある就労不能期間を短くし、事故とは無関係のストレスもあったとして、賠償額をほぼ半額とした。

 東電は国の指針を上回る慰謝料を認めた点が不当などと主張していた。

 二審は元の居住地の放射線量が、避難の目安とされた年間二〇ミリシーベルトを下回れば、自主避難の合理性を認めるのは困難との判断を示した。

 

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