東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 12月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

不燃木材の薬剤表出 「白華」施設7割で 1都6県調査

写真

 燃えにくくするために薬剤を染み込ませた「不燃木材」などが使われた施設で、薬剤の一部が外に出る「白華(はっか)」現象が相次いでいることが、公益財団法人日本住宅・木材技術センター(東京)の調査で分かった。一都六県二十五施設のうち、七割強の十九施設で確認。専門家は防火性能が落ちている恐れがあると指摘している。 (中山岳)

 建物内装などに使われる防火性の木材は薬剤を染み込ませ、乾燥させて造る。国は、一定の防火性能を満たす木材を燃えにくい順に「不燃」「準不燃」「難燃」の三段階で認定している。白華は、木材が吸う湿気や雨水に薬剤の一部が溶け、木の表面に移り、水が蒸発して薬剤の一部が白い粉として残る現象だ=写真(中)。

 建材を研究している同センターは今年一〜二月、一都六県の商業施設、役所、駅舎など二十五施設で、屋内の天井や壁、屋外通路や柱カバーなどに使われている木材を調査。白華が確認された木材の多くが不燃か準不燃木材だった。

 屋内は「浅草文化観光センター」(東京都台東区)や「玉川公民館」(埼玉県ときがわ町)「かごしま文化工芸村」(鹿児島市)など八施設で白華が「全般的に認められる」か「かなり目立つ」との結果だった。

 屋外・半屋外では、「NOCOビル」(東京都中央区)など四施設で同様の結果が出た。このほか、JR金沢駅前広場(金沢市)など七施設でも白華している部分が見つかった。

 調査に参加した北海道林産技術普及協会の菊地伸一専務理事は「屋外の雨にさらされる場所で使われると、防火性能が不足している可能性がある」と指摘。「年月とともにどのくらい薬剤が外に出るか、研究事例はまだ少ない。天候の影響をどう評価するか課題があり、安全性を保つための基準が必要だ」と話す。

 国内では近年、林業の活性化のために不燃木材などの需要が増加。国も二〇二〇年東京五輪・パラリンピックの関連施設で使用を推奨している。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報