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【社会】

野田之一さん死去 87歳 四日市ぜんそく 最後の原告

判決当時の四日市市内の写真の前で、子どもたちに体験を語る野田之一さん=2017年7月、三重県四日市市で

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 三重県四日市市のぜんそく患者がコンビナート企業に勝訴した四日市公害訴訟の原告のうち、唯一の存命者だった野田之一(のだゆきかず)さんが二十五日、気管支ぜんそくのため死去した。八十七歳。葬儀・告別式は二十七日午後一時から四日市市芝田一の五の三一、四日市中央斎奉閣で。喪主は妹しづゑさん。

 野田さんはコンビナートの近くで漁師をしており、四大公害病の一つ「四日市ぜんそく」を発症。三十四歳で認定患者になった。一九六七年、患者八人と共にコンビナート企業六社を相手取り、大気汚染による健康被害の損害賠償を求めて津地裁四日市支部に提訴。支部は五年後の七二年七月、判決で企業側の責任を認めて約八千八百万円の支払いを命じた。

 野田さんは当時「判決で青空がすぐに戻るわけではないから、ありがとうの言葉は控えさせてもらう。青空が戻ったときにありがとうと言いたい」との言葉を残した。

 二〇〇〇年から語り部として活動。脳梗塞で入院を繰り返しながら、昨年九月まで市の「四日市公害と環境未来館」で、体験を語ってきた。

 

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