東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 2月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

世田谷養護施設虐待「殴る蹴る、5年前から」 少女、元職員に被害訴え

 東京都世田谷区の社会福祉法人「福音寮」が運営する児童養護施設で、入所中の十代少女が四十代の女性職員から虐待を受けていた問題で、施設に勤めていた元職員が本紙の取材に応じ、少女から「殴られたり蹴られたりした」「五年前からあった」などの話を聞いたと証言した。元職員は都の児童相談所に通告。女性職員は内部調査に対し、暴力を否定している。 (石原真樹、岡本太、森川清志)

 元職員によると、少女から初めて暴力被害の話を聞いたのは昨年五月。少女は、園長(施設長)や他の職員に言うと「(加害職員に)伝わったらもっとやられるかもしれない」と、だれにも相談できなかったと明かしたという。

 元職員はすぐに、少女が暴力を受けた話などを児相に通告した。少女はその後、詳しく話をするようになり、「やることが遅い」などの理由で足を蹴られたり、顔や頭を平手や拳で殴られたりしたほか、投げ飛ばされる、正座の状態で太ももに乗られるなどされたと告白した。五年ほど前から被害を受けたという。

 職員が一人勤務の時に少女や職員の部屋で暴力を受けたといい、「つらかった」「アザを見ると死にたくなる」と話したという。

 通告を受けた児相は、少女を連れてくるよう施設に連絡。ところが、施設は職員による虐待の調査と聞いていなかったため、この女性職員が少女に同行。職員は聞き取り調査に同席しなかったが、少女は十分に被害を訴えられなかった可能性がある。都は後日、少女からあらためて聞き取りを実施したが少女から暴力の話は出なかったとみられる。

 飯田政人施設長によると女性職員は聞き取り調査で、少女が言うことを聞かないときに頭をコツンとたたいたことは認めたが、殴る蹴るの暴力や、太ももにのる行為は「していない」とはっきり否定したという。

 都は九月、暴力は確認できないとし、「みんなが困っている」など女性職員の暴言による心理的虐待を認定し、施設に改善指導を行った。しかしその後、女性職員の暴力に関する別の通告があり、都は再調査している。

 女性職員は昨年六月に少女の担当を外れ、今年一月に退職している。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報