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【社会】

広河氏の性暴力など5人証言 「恐怖で体が動かず」

 チェルノブイリ原発事故やパレスチナ難民問題の報道などで著名なフォトジャーナリストで、写真誌「DAYS JAPAN」の発行人だった広河隆一氏(75)から性暴力やパワハラを受けたと、計五人の女性が証言した。広河氏は弁護士を通じて文書で回答。性暴力を否定した一方、「自分の権力や立場に無自覚だった」「被害を訴えている方に謝罪します」としている。

 週刊文春も昨年十二月以降、複数の女性が同様の被害を訴えたと報じ、写真誌を発行するデイズジャパン(東京)が代表取締役だった広河氏を解任している。

 五人のうち約十年前に編集部でアルバイトをした当時二十代の女性は、広河氏から職場で怒鳴られた後、タクシーへの同乗を求められホテルに連れて行かれたと証言。「性交渉に及ばれ、怖かった。編集部を放り出されたらどうしよう、やり過ごさないといけないと思い込んでしまった」と話した。広河氏は「指摘の経過をたどって性交渉に至ったとの記憶はない」と否定した。

 二〇一四年冬にデイズに採用された宮田知佳さん(31)は実名で証言。入社直後から編集部で長時間労働をせざるを得なかったと話す。広河氏から「いつでもクビにできる」などと言われ、精神的に追い込まれた上、「パソコンを作業中、マウスを動かす手に広河氏が自分の手を重ねてきた。恐怖で体が動かなくなった」という。

 文書で広河氏は「これまで性交渉をした女性とは合意があった」「(謝罪などについて)考え切れていない。まず記憶をよみがえらせ、事実関係を確認することも必要だ」としている。

 デイズは取材に「(被害状況を)慎重に確認している」とした。デイズは昨年十一月、売り上げ不振を理由に休刊を発表。性暴力の検証記事を掲載する最終号の発売を三月二十日に予定している。

◆「取材時パワハラも」

 広河氏からの性暴力やパワハラを証言した計5人のうち、ほか3人の話は次の通り。いずれも当時20代だった。

 「約15年前、初めて会った広河氏と食事後、突然、性交渉しようと言われた」(元記者)。広河氏は「誰か特定できない」と回答。

 「約10年前、断ったのに何度も『裸の写真を撮らせて』と言われた」(元ボランティア)。広河氏は「誰か特定できない」と回答。

 「約7年前、福島の取材に同行したところ、当初の趣旨と変わり、東京電力福島第一原発事故で立ち入りが禁止されていた警戒区域内へ立ち入ることに。『行きたくない』と言ったのに同行させられた」(元アシスタント)。広河氏は「車の中で待つように言った」などと回答。

 

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