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【社会】

雪かきで楽しく運動 福島・西会津「ジョセササイズ」各地へ波及

「ジョセササイズ」を楽しむ人たち=3日、福島県西会津町で

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 雪国で住民を悩ませる雪かき(除雪)をエクササイズとして楽しもう−。両者を結び付けた「ジョセササイズ」というユニークな取り組みが福島県西部の小さな町、西会津町から広がっている。発案した団体は、除雪と運動不足解消の一石二鳥の効果をアピール。厄介者の雪を逆手に取り、若い世代を町に呼び込もうと狙っている。

 町は新潟県と接する山間部にあり、特別豪雪地帯に指定されている。人口約六千人で、高齢化率は五割近くと深刻だ。

 発案したのは二〇一三、一四年度に福島県内の自治体間の人事交流で西会津町役場に出向した磐梯町職員鈴木孝之さん(40)。基本動作はスコップやスノーダンプを使う通常の雪かきと同じだが、リズムに合わせた準備体操をするなど「あくまで運動だと意識することが特徴」(鈴木さん)だ。

 さらに道路や隣家も除雪すれば、周囲から感謝され満足感が得られる「効果」も強調。除雪が進む達成感で気分が高揚する状態を「除雪ハイ」、春の訪れで除雪ができなくなる心境を「除雪ロス症候群」と呼ぶなど、遊び心も織り交ぜている。

 「雪国は不便なことばかりという悪いイメージを変えたい」。鈴木さんは一五年、西会津町の若手職員や町内の経営者らと「日本ジョセササイズ協会」を設立。町を訪れる除雪ボランティアの若者らに考え方を広めており、これまで延べ約四百人が体験したという。

 「スコップで雪を崩す際は少しずつ」「スノーダンプは背筋を伸ばして腰を落とし、膝をしっかり曲げて押す」など、体に負担の少ないやり方や、けがを防ぐための注意点も伝えている。

 運動の効果を実感してもらおうと、除雪時間に応じて消費カロリーを表示でき、ゲームのように楽しめるスマートフォン用のアプリも開発した。

 活動は広がり、一八年に岩手県に、一九年には新潟県に支部が誕生。

 鈴木さんは「ネットワークをさらに広げ、西会津町だけでなく雪国全体に人を呼び込みたい」と意気込んでいる。

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