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【社会】

成人雑誌撤去 ミニストップ社長に聞く 売り上げ影響「ほとんどない」

成人雑誌を店舗から撤去した経緯を話すミニストップの藤本明裕社長=千葉市美浜区で

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 2020年東京五輪・パラリンピックに向けて、コンビニエンスストアが店頭から成人向け雑誌を撤去する動きが広がっている。業界でいち早く取り組んだミニストップ(本社・千葉市)の藤本明裕社長に、経緯や効果を聞いた。 (聞き手・安藤美由紀)

 −撤去したきっかけは。

 「女性の利用者が増えている中、熊谷俊人・千葉市長の要請を受け、一七年十二月から同市内、翌年一月から全店舗で販売を中止した。当初は市内だけのつもりだったが、業界四位のわれわれは(全国で)二千店舗しかなく、やめるなら一気にやめてしまおうと。お客さんが喜んでくれることは最初にやった方がいい」

 −売り上げへの影響は。

 「店舗によってばらつきがあるものの、売り上げ全体に占める成人雑誌の割合はわずか。そもそも雑誌全体の売り上げの減少傾向が続いており、店舗での陳列数も減っている。売り上げへの影響は、ほぼないというか(額が少なくて)分からない状態だ」

 −空いたスペースはどう使っているか。

 「女性誌を置いてみたりしたが、売れなかった。今は雑貨のスペースになっている」

 −顧客の反応は。

 「おおむねポジティブだ。発表直後は『よくやった』『これからミニストップ行くよ』と言って、来てくれるようになったお客さんも。実際にそう増えたわけではないが。『出版の自由はどう考えるのか』『インターネットが使えないお年寄りの楽しみを奪うのか』という意見も若干あった」

 −ほかに効果は。

 「成人雑誌を並べたり整理する従業員、特に女性従業員に喜ばれた。お客さんの中には、女子高校生など若い女性のレジに(成人雑誌を)持って行く人もいる。過去にはたくさん売っていた時期もある。それが従業員に対するセクハラだったんだなと気付いた」

 −ミニストップはイートインでも先駆者とされる。

 「われわれは業界内では後発。差別化にはファストフードと、フライドチキンなどを販売した。今ではスナック系は(他社に)追いつかれてしまい、『わが社ならでは』はソフトクリームやハロハロ(かき氷のデザート)くらいだ」

 −消費税増税に伴って導入される軽減税率への対応は。

 「経済産業省のガイドライン通りにやるだけ。(税率が8%に据え置かれる食品も)『イートインで食べるときだけ(10%となるので)申し出てください』となる予定だ」

雑誌コーナーを縮小し、トイレットペーパーなどの日用品コーナーを増やした店内=2月22日、千葉市稲毛区のミニストップ稲毛東3丁目店で

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<ふじもと・あきひろ> 1962年生まれ。85年ミニストップ入社。マーケティング室長、ファストフード商品本部長などを経て2017年から現職。

◆コンビニ大手3社も撤去 ラグビーW杯までに

 コンビニエンスストアでは、業界の自主規制により、二〇〇四年から成人雑誌は立ち読みができないようシール留めした上で、一般雑誌と区切って陳列するようになった。女性や子どもが来店しやすくする狙い。

 千葉市では熊谷俊人市長が一七年夏、市内のコンビニ各社に対し、成人雑誌にカバーをかけるよう打診したが、作業増などを理由に応じる社はなかった。しかしミニストップは同年十一月末、市内の店舗での取り扱い中止を発表。一八年一月から全店舗へと拡大した。

 その後、他社も一部店舗で取り扱いを中止。今年に入り、セブン−イレブン・ジャパンとファミリーマート、ローソンの大手三社が全店での販売中止を発表した。各社ともラグビーW杯が開幕する九月までに撤去する方針。一方、成人向けの基準があいまいとして、表現の自由の制約につながることを危ぶむ声も根強く残っている。

 

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