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【社会】

ゴーン前会長、10の保釈条件 戦略奏功か 住居外接触など「抜け道ある」

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 ゴーン被告の保釈を決める際、東京地裁が定めた約十項目の条件。監視カメラ設置などの厳しい内容に、法曹関係者からは「聞いたことがない」と驚きの声が上がる。

 「保釈決定が出たのは、ひとえに弁護人が提示した条件によるもの。裁判所が不安に思っている部分をクリアできたからだろう」。あるベテラン裁判官はそう推察する。

 被告の保釈条件は、居住地の制限や事件関係者との接触禁止など通常の条件のほか、携帯電話の使用は認められたがインターネットは接続できず、パソコンも弁護士事務所でのみ可能といった内容が並ぶ。ゴーン被告は外国人のため、海外渡航の禁止やパスポートを弁護士に預けることも条件に加わった。

 中でも目を引くのが、住宅玄関への監視カメラの設置だ。ゴーン被告と事件関係者の接触を防ぐため弁護人が提示したといい、ある裁判官は「絶対に事件関係者と被告を接触させないという覚悟を示したかったのだろう」と話す。

 また、今回は事前に争点を絞り込む「公判前整理手続き」に入る前での保釈判断となった。通常は争点を整理し、事件の重要証人を絞り込んだ上で保釈となるケースが多い。

 ベテラン裁判官は「今の段階だと誰が重要証人か特定しづらく、口裏合わせの対象者の範囲を広げざるを得ない。厳しい条件になったのも仕方ない」と話す。ある弁護士は「極端に厳しい条件を示したことで、裁判所の信用を得たのではないか。監視カメラはいわばアイデア勝ち」と弁護人の手腕をたたえる。

 一方で検察側は「厳しい条件を課しても、住居外で関係者と接触するなど抜け道はいくらでもある」と強く警戒している。 (蜘手美鶴)

 

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