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【社会】

<東日本大震災8年>40代以下半数「帰還せず」 福島第一 周辺3町、復興に影響

人通りの少ない福島県浪江町の中心部。閉店したままの店舗の前をトラックが行き交っていた=2月

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 東京電力福島第一原発事故で避難指示が出た双葉、浪江、富岡三町で、四十代以下の住民の半数以上が帰還しない意向を示していることが復興庁などの調査で九日、分かった。働き盛りの世代が戻らなければ地域の復興に大きな影響が出るとみられ、各町は生活環境の整備を進めている。だが、避難先で生活基盤を固めた世帯も多く、呼び戻すのは容易ではなさそうだ。

 二〇一七年に避難指示が一部解除された富岡町、浪江町は傾向が似ており、二十代以下、三十代では「帰還しない」が60%を超えた。第一原発が立地し全域避難が続く双葉町では年代を問わず「帰還しない」が多く、全体で61・5%だった。

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 戻らない理由として三町とも「すでに生活基盤ができている」「避難先の方が生活に便利」「自宅を購入し、将来も継続的に居住する予定」といった理由が上位だった。「医療環境への不安」「商業施設が元に戻りそうにない」も多かった。

 復興庁の担当者は「震災から八年経過すると、戻る意欲のある住民も限られてきている。新たな移住者が出てくるように雇用環境の充実も図っていきたい」と話した。

 調査は実態を把握する必要があると判断した自治体が、毎年復興庁と福島県と共同で実施。昨年八月から十一月にかけ、富岡は約六千七百世帯のうち約三千世帯、浪江では約七千五百世帯のうち約三千世帯、双葉は約三千世帯のうち約千五百世帯から順次回答を得た。

<原発事故の避難区域> 東京電力福島第一原発事故で、国は11市町村にまたがる区域に避難指示を出した。放射線量に応じて帰還困難区域、居住制限区域、避難指示解除準備区域の3種類がある。帰還困難区域は原則立ち入りが制限されている。除染や生活インフラの整備が進み、2014年の田村市都路地区以降、9市町村で順次解除が進んだ。第一原発が立地する双葉、大熊両町の全域と、南相馬市、浪江町、富岡町、葛尾村、飯舘村の一部区域では避難指示が続いている。

 

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