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【社会】

モナコイン 不正引き出し初摘発 仮想通貨詐取疑い 18歳書類送検

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 仮想通貨「モナコイン」を保管していたインターネットサイトから約千五百万円相当の通貨をだまし取ったなどとして、警視庁は十四日、電子計算機使用詐欺と組織犯罪処罰法違反(犯罪収益隠匿)の疑いで、宇都宮市の少年(18)を書類送検した。サイバー犯罪対策課によると、仮想通貨が流出した事件で、不正に引き出した人物を特定し、摘発したのは全国で初めて。 (木原育子)

 送検容疑では、昨年八月十四日〜九月一日、モナコインを送金する際に使う機能「ギフトコード」を不正に複数回使用し、利用者が一時的に預けたモナコインを引き出したとされる。同課によると「(自分の口座の)残高が増えるのが楽しくて、全部取ってしまった」と容疑を認めている。

 流出した保管サイトは「Monappy(モナッピー)」。同課によると、ギフトコードは本来一度しか使えないが、少年はスマートフォンで約八千二百五十回、送金を依頼。サイトに負荷を与え、誤作動を起こさせていた。不正に引き出したモナコインは海外の仮想通貨業者を通じてビットコインなどに交換し、隠したほか、一部を使ったという。

 少年は通信元の特定を困難にする匿名化ソフト「Tor(トーア)」を使っていたが、同課が通信記録の解析を重ね、特定した。

◆保管サイトの弱さ突く

 「裏技を見つけたかもしれない。ゲームを攻略するような気持ちになった」。少年は任意の調べに、そう話したという。事件は仮想通貨を扱う業者の安全対策に課題を投げ掛けた。

 仮想通貨を巡っては、昨年一月、交換業者大手のコインチェックから仮想通貨「NEM(ネム)」約五百八十億円相当が流出した。同九月には交換所「Zaif(ザイフ)」からビットコインなど三種類計約六十七億円相当が流出。いずれも、流出させた人物が特定されていない。

 警察庁によると、昨年、仮想通貨が不正アクセスで盗まれた被害総額は約六百七十七億円に上る。金融庁は交換業者の新規登録時の審査を厳しくするなどの規制を強めた。

 だが、今回狙われたのは交換業者ではなく、仮想通貨を一時的に保管するサイトだった。金融庁は保管サイトの運営者も、監督対象にする方針を固めている。

 今回の事件を受け、捜査幹部は「保管サイトのもろさを突かれた形。業者は安全対策を強化してほしい」と話した。

 

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