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【社会】

ビットコイン消失 元代表、横領は無罪判決 データ書き換えは有罪

マルク・カルプレス被告

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 仮想通貨ビットコインの取引所「マウントゴックス」を運営する会社の取引システム上のデータを書き換えたなどとして、私電磁的記録不正作出・同供用などの罪に問われた同社の元代表取締役マルク・カルプレス被告(33)に、東京地裁(中山大行(ともゆき)裁判長)は十五日、懲役二年六月、執行猶予四年(求刑懲役十年)の判決を言い渡した。会社が顧客から預かった資金を着服したとする業務上横領罪は無罪とした。

 カルプレス被告は初公判で「不正にお金を使ったことは一切ない」と無罪を主張した。

 判決によると、二〇一三年二〜九月、運営会社「MTGOX」(東京、民事再生手続き中)のシステムデータを書き換え、ビットコインを取引するために自ら開設した口座の残高を水増しした。

 中山裁判長は、資金繰り悪化を防ぐため残高を水増しし、隠蔽(いんぺい)するなどの目的でデータを書き換えたとし「ITエンジニアとしての知識を乱用しており、刑事責任は軽くない」と述べた。

 業務上横領罪については、MTGOX名義の銀行口座から計約三億四千百万円を、ソフトウエア開発会社の事業買収費や天蓋(てんがい)付きベッドの購入費などに流用したとして、起訴されていた。

 中山裁判長は、事業買収は「資産価値を適切に判断しており、経営判断として合理性を否定できない」と指摘。MTGOXからカルプレス被告の個人口座などへの送金は貸し付けで、返済する意思があったと認定。いずれも横領行為には当たらないと結論づけた。

 カルプレス被告は一四年二月に記者会見し、当時のレートで約四百八十億円相当のビットコインが消失し、MTGOXが東京地裁に民事再生手続きの開始を申し立てたと公表。地裁は同年四月、破産手続き開始を決定。一部の債権者が民事再生手続きへの移行を申し立て、地裁は昨年六月、再生手続きの開始を決定した。

 

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