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【社会】

勤労統計不正 抽出調査認識、共有メール 特別監察委には未提出

 毎月勤労統計の不正問題で、厚生労働省は全数調査すべき東京都内の五百人以上の大規模事業所について、抽出調査していたことをうかがわせる内容が書かれた、一昨年の組織内共有メールを公表した。送信先はすべて黒塗りされているが、同省によると十五人。同時期に当時の担当室長ら一部の幹部だけでなく、多くの職員が不正を認識していた可能性を示しているが、不正を調べた特別監察委員会にこのメールは提出されていなかった。

 メールは二〇一七年七月十三日の午後四時すぎに送信された。送ったのは同省雇用・賃金福祉統計室「毎勤第三係」の担当者。翌一八年一月から初めて導入する中規模事業所の部分入れ替えを確認した内容だ。

 メールに添付されていた当時の室長のメモには、全数調査の問題点を指摘した上で「東京で行っている仕組みの導入が望まれる」と記され、東京では抽出調査が行われていることが示唆されていた。

 毎月勤労統計は五百人以上の事業所は全数を調べる決まりになっているが、都内では〇四年ごろから非公表のまま抽出調査に変更されるといった不正が行われていた。

 メールの提出を求めていた大串博志衆院議員(立憲民主党会派)は二十日に国会内であった野党合同ヒアリングで「監察委の報告書は不正を認識していたのは(歴代室長など)一部職員という印象を抱かせるが、実は東京で抽出調査が行われていることはかなり知られ、組織化されていたと推察される」と指摘した。 (井上靖史)

 

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