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【社会】

佐川前長官、不起訴不当 「起訴相当出ず残念」

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 「ガス抜きで終わらせない」。学校法人「森友学園」の国有地売却と財務省の決裁文書改ざんを巡り、大阪第一検察審査会が二十九日、議決を公表した。佐川宣寿(のぶひさ)前国税庁長官や財務省職員らを「不起訴不当」とした結論に、学園前理事長の籠池(かごいけ)泰典被告(66)=詐欺などの罪で公判中=は「市民が『ノー』を突きつけた意味は大きいが、再捜査が結論ありきでは困る」と注文を付けた。

 籠池被告は「国有地売却で近畿財務局の担当者ら一部を不起訴不当にしたのは納得しかねる。トカゲのしっぽ切りにしてはならない」と力説。「再捜査や国会で問題の究明が続けられるべきだ」とまくし立てた。

 一連の疑惑を追及してきたグループの阪口徳雄弁護士は大阪市で記者会見。「起訴相当でなかったのは非常に残念。検察も首がつながったと思っているだろう」と不満げ。一方で「検審は検察の不起訴理由をことごとく反論し、実質的には起訴議決に値する。起訴もあり得る前提で再捜査すべきだ」と語気を強めた。

 グループの共同代表菅野園子弁護士は「市民感覚の分かりやすい議決で評価できる。起訴相当に踏み切れなかったのは、検察の捜査資料が不十分だからだ」と分析した。

 近畿財務局OBの田中朋芳さん(63)は「国民の信頼失墜を極めた文書改ざん問題をうやむやに後始末した国への異議申し立てだろう。検察は同じ結論に導くような恥の上塗りはしないでほしい」とくぎを刺した。

 「改ざんを上司の指示で強要された」との内容の遺書を書き、昨年三月に自殺した近畿財務局の男性職員=当時(54)=の父親(84)は「息子はもう帰ってこない」と前置きしつつ「息子や同僚は従わないといけない状況だったが、改ざんを指示した人は罪に問うべきだ」と静かに語った。

 

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