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【社会】

佐川前長官ら不起訴不当 大阪検審 森友改ざん、再捜査へ

 学校法人「森友学園」を巡る財務省の決裁文書改ざんで、有印公文書変造・同行使容疑などで告発され、大阪地検特捜部が不起訴とした佐川宣寿(のぶひさ)前国税庁長官(61)ら当時の財務省理財局幹部ら六人について大阪第一検察審査会は「言語道断」として「不起訴不当」と議決し、二十九日に公表した。

 国有地を学園に八億円余り値引きし売却した問題を受け、背任容疑で告発され不起訴となった、財務省近畿財務局の統括国有財産管理官を務めた池田靖氏ら四人も不起訴不当とした。「社会的に注目を集めた」として法廷での事実解明を求めた。不起訴不当は計十人で議決は十五日付。

 学園が国有地で計画した小学校の名誉校長には安倍昭恵首相夫人が一時就任しており、官僚による安倍政権への忖度(そんたく)疑惑が浮上した問題で特捜部は再捜査に乗り出す。ただ「起訴相当」ではなかったため、再び不起訴とした場合は検審の二回目の審査には進まず、強制起訴はされない。佐川氏らの刑事責任が不問になる可能性が出てきた。

 二〇一七年二月、近畿財務局が地中で見つかったごみの撤去費として値引きし国有地を売却したことが判明。二月下旬から四月にかけて財務省は十四件の文書を改ざんし、昭恵夫人の名前や「特例的な内容」といった文言を削除した。

 検審は改ざん当時、理財局長だった佐川氏に関し「実質的な指揮命令権を有し、部下の供述からも『(改ざんを)指示していない』との本人供述に信用性はない」と指摘。「決裁を経た文書を改ざんする行為は市民感覚からするといかなる理由があっても許されず、言語道断の行為」と厳しく批判した。公文書毀棄(きき)容疑で六人、有印公文書変造・同行使容疑でうち三人を不起訴不当とし、虚偽公文書作成容疑は不起訴相当とした。

 背任容疑については値引いて売り払わなければ、ごみ撤去費を理由に約十億円の損害賠償請求を起こされる可能性があったとの検察側の結論に「相当の疑問が残る」と言及した。

 大阪地検特捜部は「内容を踏まえて適切に対応したい」とのコメントを出した。昨年五月、佐川氏ら計三十八人を不起訴にしていた。

 

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