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【社会】

<ドキュメント改元>元年へ走りだす 「希望」「穏やか」「クール」

新元号の発表に合わせて販売される、「令和」の文字が入ったカップケーキ=1日午前11時58分、JR東京駅・グランスタで

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 ▼ケーキ

 皇居に近いJR東京駅構内のカップケーキ専門店「フェアリーケーキフェア」のグランスタ店。「令和」の文字をアイシング(砂糖菓子)で書いたカップケーキを、この日午後から販売し始めた。

 店を訪れた墨田区の会社員柴田朋子さん(65)は「『令和』はクールな印象。ラ行の音は小さな子どもが発音しにくいことがあるので少し驚いた。孫世代のために、明るい時代になってほしい」と願った。

 同店では、「令和」の他に、「平成」や日の丸の柄などをあしらったカップケーキも取り交ぜ、十個セットで販売。平成が三十一年続いてきたことにちなみ、一日三十一箱の限定で五月七日まで売る予定だ。

 販促マネジャー高木里恵さん(39)は「平和の『和』が入っているので、穏やかな時代になってほしい。古い和歌集からの引用とのことだが、時代が長く続くといいと思う」と話した。 (杉戸祐子)

ゴム印の製作のため、発表された新元号をパソコンに打ち込む日本法令の社員=1日午前11時42分、東京都千代田区で

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▼はんこ

 事務用品などを製造販売する「日本法令」(東京都千代田区)では、発表とともに新元号のゴム印の製造を始めた。開発部の飯田義久部長(49)は「元号は時代を象徴する言葉。『令和』は柔らかい響きでいいと思う」と新元号の印象を話した。

 同社では昨年七月から、新元号と、「平成」の文字を二重線で消す訂正印のセット販売の予約を受け付けており、既に三万本の注文が寄せられている。同社の開発宣伝課・製造課の菊池理課長(43)は「令和」について「平和や秩序を大事にしたい、という思いが込められている気がする」と話した。

 昭和から平成に改元した際には、公的機関を中心に大量の「昭和」と記載された書類が残り、「平成」印のほか、訂正用印の注文が集中したという。

 飯田部長は「三十年前は突然のことで準備ができず、数カ月はドタバタだったと聞いている。今回は各企業のシステムが改修されるまでの一時的な需要になりそうだ」と話した。 (山田祐一郎)

▼官公庁

 「新時代への希望に満ちた元号。改元に合わせて婚姻届の提出にくる区民が多くいるのではないか」。四月の年度初めで慌ただしい東京都港区役所。湯川康生総務課長がニュースで新元号を知り、こう漏らした。

 官公庁や金融機関にとって改元は一大事。コンピューターで管理する情報は多くが和暦で入力されており、システム改修が必須だからだ。

 「平成への改元時は今ほど業務がシステム化されていなかった。万が一にも住民サービスが滞ってはいけない」。湯川課長が気を引き締めた。

 庁内では戸籍や税金、健康保険など、和暦で入力されるシステムが六十六もある。すでに各部署でダミーの元号を使ったテストを行っているが、「五月一日以降も、新元号で正常に動くようになるまでは安心できない」。

 一方、金融機関からは「システム見直しや書類印刷は、一カ月では間に合わない」という悲鳴も。三菱UFJ銀行では、窓口で利用者が書き込む帳票の一部について、新元号への対応が改元に間に合わない見通しだ。五月一日以降も「平成三十一年の表記をしてほしい」と話した。

 同行では預金通帳には元号記載がなく、今年四月一日の取引なら「31−4−1」と表示する。元号発表前からシステム改修を進めることができたため、五月一日には「01−5−1」の記載に切り替わるという。

  (原田遼)

道の駅「平成」で行われたパブリックビューイングで、新元号「令和」の文字が入ったポストカードを受け取り笑顔を見せる男の子=1日午後0時2分、岐阜県関市で

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カレンダー大手「トーダン」で、カレンダーに入れ込む「令和」の文字を確認するスタッフ=1日午後0時8分、東京都荒川区で

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