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【社会】

保釈1カ月 再び拘束 4回目逮捕 ゴーン前会長、早朝の任意同行

東京拘置所に入るカルロス・ゴーン容疑者を乗せたとみられる車=4日午前10時15分、東京・小菅で

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 東京地検特捜部は四日、保釈中の日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(65)を再逮捕するという異例の手段に踏み切った。保釈から一カ月を前にした四回目の逮捕。四日早朝の任意同行に、ゴーン容疑者の住居周辺は騒然とし、弁護人は「逮捕は非常に不適当だ」と憤った。 (小野沢健太、山田雄之、蜘手美鶴)

 四日午前六時前、ゴーン容疑者が保釈後に生活している東京都内のマンションに、東京地検特捜部の係官ら十数人が入った。

 係官らはマンション一階の駐車場出入り口をシートで覆い、人の出入りが見えないように隠した。大勢の報道陣がマンション前で待ち構える中、午前六時五十分ごろ、シートが取り払われて特捜部のワゴン車が姿を現した。

 「押すな! 下がって!」「公務の邪魔をするな!」。押し寄せようとする報道陣を特捜部の係官らが押しとどめ、ゴーン容疑者が乗り込んだとみられるワゴン車は、ゆっくりとマンションを後にした。後部座席はカーテンで覆われ、容疑者の姿を確認することはできなかった。

 それから約四十分後、特捜部はゴーン容疑者の四回目の逮捕を発表。記者への説明の場で、保釈後に逮捕に踏み切った理由を問われた特捜部幹部は「損害額などを考慮し、逮捕が必要と判断した。それ以上の詳細は差し控える」と多くを語らなかった。

 「変装姿」での保釈から約一カ月後の再逮捕。あいつぐ予想外の展開に、市民の反応はさまざまだ。

 日比谷公園(東京都千代田区)を散歩していた群馬県榛東(しんとう)村のデイトレーダー小野邦彦さん(70)は四度目の逮捕について「大いに違和感がある。弁護人が弘中(惇一郎)さんに代わって保釈を勝ち取られたことへの意趣返しのようだ」と懐疑的な見方だ。今回の逮捕容疑に「事実なら悪いことだが、本来は日産社内で解明すべきだった。日産の取締役会にも責任がある」と指摘する。

 一方、江戸川区の会社役員の女性(64)は「(逮捕容疑は)想像を超える金額。小さな会社をやっている身からすると、あんな金額を動かせるのはうらやましいほど。従業員に還元できなかったのか」と驚いた様子。「これが日産社内で見逃されてきたのはおかしい。役員も共犯者に近いのではないか」とも話した。

◆日産関係者らは「早く終わりに」

 日産関係者から「またか」「早く終わらせて」といった騒動の早期収束を望む声が上がった。ある幹部は「司法手続きに対しコメントする立場にない」と述べた。

 ゴーン容疑者の逮捕を聞いた男性社員は「今更といった感が強い」と話し、女性社員は「社内ではもう(ゴーン容疑者の)不正は明らか」と突き放した。

 社内の関心はゴーン容疑者の不正よりも八日の臨時株主総会後の新体制に向いており、雰囲気は淡々としているという。ゴーン容疑者が十一日に記者会見を開く予定だったが、別の男性社員は「今はもう会社の体制をどう整えていくかに議論が移っている」と話し、事件への関心の薄さを示した。

 

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