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【社会】

はやぶさ2実験成功 「ベスト中のベスト」JAXA研究者ら歓喜

 「非常に興奮している。ベスト中のベストの結果だ」。人工クレーターを作るため小惑星りゅうぐうに「衝突装置」を使って金属弾をぶつける世界初の実験は成功した。計画責任者を務める宇宙航空研究開発機構(JAXA)の津田雄一准教授らが五日、相模原市の宇宙科学研究所で記者会見し、喜びをかみしめた。

 会見には、はやぶさ2の衝突装置や分離カメラの開発に関わったJAXAの研究者らが登壇。三億キロ離れた宇宙のかなたで極めて難易度の高い実験を成功させ、達成感に満ちた表情が並んだ。衝突の様子を撮影する分離カメラを担当した沢田弘崇さんは会見中「これ以上語ると涙が出る」と天井を仰いだ。

 緊張に耐え、成功を導いたメンバーには安堵(あんど)ものぞいた。実験は一発勝負。沢田さんは「(二〇一四年十二月の打ち上げから)四年余り、抱えていた不安がすっきりした」。衝突装置担当の佐伯孝尚さんは「胃に穴が開く前に実験に成功してよかった」と笑った。

 計画の初期から関わる吉川真准教授は、人工クレーターができたかどうかについて「非常に期待できる。どんなクレーターができ、噴出物はどうばらまかれたか、一刻も早く見たい」と目を輝かせた。

 宇宙空間に独り。爆発を伴う危険な仕事をやってのけたはやぶさ2に津田さんは呼び掛けた。「生きててよかったな」

 ◇ 

 五日、相模原市立博物館のパブリックビューイング会場にはファン五十人が集まった。一番前の席に陣取った東京都町田市の小学四年、重森孝太郎君(9つ)は「すごく遠くなのに正確に動いてすごい。見ていて緊張するけど、最後まで頑張って」とうれしそうに話した。

 午前五時半に家を出てきた千葉県松戸市の会社員杉浦朋美さん(38)は「これまでにない挑戦。成功する姿を目の当たりにしたくて早起きしました」と笑顔で話した。

 

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