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【社会】

<取材ファイル>安平町に元気を 34876の笑顔 北海道地震 小6、目標の4倍に

笑顔の写真で埋めつくされた体育館で、児童らが開いた報告会。参加者も笑顔になった=北海道安平町の早来小学校で(冨樫忠浩教諭提供)

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 昨年九月の地震で被災した北海道安平(あびら)町立早来(はやきた)小学校の六年生二十六人が、町の人口と同じ数の笑顔を写真で集める「8000人の笑顔プロジェクト」に挑み、目標の四倍以上を集めて大成功に終わった。ひたむきな取り組みが善意の輪を広げ、児童らは五日、自信を胸に中学に進んだ。 (村手久枝)

 寄せられた写真が体育館の四方の壁を埋め尽くし、天井まで届いた。三月十二日の報告会で、集まった数を児童が紙に書き「34876」と掲げた。「おーっ」とどよめきが起きた。

 プロジェクトは児童らが町を元気にしようと、昨年十一月に始めた。十二月までに八千人分集める計画だったが、集まったのは約千五百人分。卒業の三月まで継続を決め、吹雪の中も写真を撮って回った。

 二月で二千五百人分。「間に合わない」と、担任の冨樫忠浩教諭(44)ら大人たちが本格的に協力した。親類らに声を掛け、会員制交流サイト(SNS)も活用。呼びかけは拡散し、地元の人気タレントやプロ野球・北海道日本ハムファイターズ、サッカーJ1・コンサドーレ札幌も協力。欧米や南米など海外からも届いた。本紙も、記者が北海道の友人からSNSで「協力してほしい」とメッセージを受け、二月二十七日付夕刊で紹介した。

 児童らは自分たちでも集め続けた。「地震で失ったものもあるけど、得られたものの方が多かった」「これまで支えてもらった分、これからは自分たちが支えたい」と頼もしい。

 二十六人のほとんどが五日、早来中学校の入学式を迎えた。地震の影響で、仮設校舎で授業を続ける。新学期前に小学校と共用の体育館から笑顔の写真は外されたが約三万五千の善意が子どもたちを見守っている。

 

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