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【社会】

F35A、墜落と断定 操縦の空佐不明 直前に「訓練中止」

訓練中に消息を絶った航空自衛隊のステルス戦闘機F35A=2018年5月28日、青森県三沢市で

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 岩屋毅防衛相は十日、青森県沖の太平洋上で訓練中に消息を絶った航空自衛隊三沢基地(青森県)の最新鋭ステルス戦闘機F35Aの尾翼の一部が周辺海域で見つかったと明らかにし、墜落したと断定した。防衛省は自民党本部で開かれた党国防議員連盟の会合で、F35Aとして世界初の墜落事故と明らかにした。操縦していた四十代の男性三等空佐の行方は分かっておらず、自衛隊や海上保安庁が捜索している。

 岩屋防衛相は、墜落したF35Aが訓練を中止すると無線通信し、その後、消息を絶ったと明らかにした。操縦士が直前に何らかの異変を認識していた可能性があるとみて空自の航空事故調査委員会が原因を調べる。

 政府は将来的にF35Aを計百五機配備することにしており、今後の調達に影響する可能性がある。一機当たりの取得価格は二〇一八年度の契約ベースで約百十六億円。

 岩屋防衛相は防衛省で記者団に「人命救助に全力を尽くす」と強調。面会した青森県三沢市の種市一正市長が事故の再発防止を求めたのに対し「地元の皆さまに大変ご不安を与えてしまい申し訳ない」と陳謝した。残る十二機のF35Aの飛行を見合わせ、他の空自機も一部を除いて運航しないと説明した。

 空自によると、F35Aは九日午後七時ごろ、対戦闘機を想定した訓練のため、他三機を指揮する編隊長機として計四機で三沢基地を離陸。午後七時二十五分ごろ、基地の東約百三十五キロの太平洋上で「訓練中止」と告げた後、レーダーから機影が消え、無線での連絡も取れなくなった。

 空自の捜索機や海上自衛隊の護衛艦、海上保安庁の巡視船などが夜通しで捜索し、九日深夜に左右の尾翼の一部を発見。米軍も捜索に協力している。

 行方不明の三佐は総飛行時間が約三千二百時間のベテランパイロット。以前は別の戦闘機を操縦しており、F35Aの飛行時間は約六十時間だった。

 F35Aは老朽化したF4戦闘機の後継機で、昨年一月に三沢基地に初めて配備され、今年三月に飛行隊が発足。防衛省は護衛艦の事実上の空母化に伴い、短距離離陸・垂直着陸が可能なF35Bも四十二機導入する計画を進めている。

 消息を絶ったF35Aは愛知県の三菱重工業小牧南工場で組み立てられ、国内企業が製造に参加した初めての機体だった。

<F35戦闘機> レーダーで捉えにくいステルス性に優れた最新鋭戦闘機で「第5世代機」と呼ばれ、高い機動力とミサイル探知能力を持つ。米ロッキード・マーチンが開発主体。米空軍仕様のA型、海兵隊仕様のB型、海軍仕様のC型がある。日本政府は通常離着陸型のA型を昨年1月、航空自衛隊三沢基地に初めて配備し、先月に飛行隊を新設した。

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