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【社会】

漫画アプリ改変 ヤフー社員を書類送検 16万時間閲覧可能に

 小学館のスマートフォン向け漫画アプリ「マンガワン」のシステムデータを不正に改変し、閲覧できる制限時間を十六万時間超にまで引き延ばしたとして、警視庁渋谷署は十二日、私電磁的記録不正作出・同供用の疑いで、東京都内に住むIT大手ヤフーの男性社員(25)を書類送検した。捜査関係者への取材で分かった。

 書類送検容疑は二〇一六年三月十日ごろ、アプリのデータを改変してサーバーに虚偽の情報を送信し、閲覧可能な時間を不正に取得した疑い。男性社員は容疑を認めている。

 関係者によると、男性はいったんスマホにダウンロードしたアプリのデータをパソコンに移し、改変していたとみられる。不正に閲覧できるようにした時間を代金に換算すると七千万円相当に上っていたほか、手口を自身のブログに書き込み、インターネット上で公開していたという。男性は当時、大学院生だった。

 マンガワンは、一四年十二月からサービスを開始。テレビ番組でドラマ化もされた人気漫画「闇金ウシジマくん」など、約百作品を読むことができる。

 小学館は事件当時、アプリ向けに配信する漫画について、毎日一定時間は無料で閲覧でき、さらに代金を支払えば制限を超えて読むことができる仕様にしていた。現在は、毎日最大八話分の漫画を無料で読むことができるが、制限を超えて閲覧する場合は「チケット」と呼ばれるポイントを購入して一話ごとに消費する仕様に変更している。

 小学館は「漫画文化の破壊につながりかねない重大な反社会的行為。不正は絶対に行わないようお願いします」とコメントを出した。

◆横行する「裏技」 知らずに違法行為も

 IT大手ヤフーの男性社員が漫画アプリのデータを改変し、制限を超えて閲覧できる時間を十六万時間超に延ばしていた疑いが浮上した。スマートフォン向けの漫画やゲームなどのアプリが増える中で、システムを悪用する“裏技”も横行。安易に手を出すと、知らぬ間に違法行為に関与している恐れもあり、専門家は注意を呼び掛けている。

 情報セキュリティ大学院大の湯浅墾道(はるみち)教授(情報法)は「違法な裏技の情報がネット上に氾濫し、専門的知識がない人が犯罪の認識のないまま容易にまねできる時代になった。データを改変する際に、パソコンやスマホのセキュリティー機能が損なわれることもある」と指摘している。

 

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