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【社会】

東京消防庁 設備士講習違反 外部17人減点、身内ゼロ

 消防設備士の国家資格を持つ東京消防庁職員の多くが消防法で義務付けられた講習を受けていなかった問題で、同庁が過去三年間、受講義務違反で、外部の消防設備士十七人を減点処分にしていたことが、同庁への取材で分かった。一方で、減点を受けた消防職員はいなかった。講習を受けるよう指導する立場の同庁が、身内の法令違反を見過ごしたまま、外部に権限を行使していた。

 こうした実態を巡り、同庁広報課は十二日、取材に「今後、資格を保有している職員に受講の必要性について指導を徹底していく」とコメント。総務省消防庁予防課の担当者は「全国の消防本部を通じて、職員に受講を呼び掛けることを検討している」と話した。

 複数の東京消防庁職員が本紙の取材に、資格を持っているのに講習を受けていないことを認め、周囲の多くの職員も受講していないと指摘している。消防法一七条の十は「消防設備士は(中略)講習を受けなければならない」と規定。しかし、消防職員は業務で消防設備の工事や整備をすることはないため、複数の職員が「講習を受けなくても業務上支障がない」としている。

 同庁によると、二〇一六年二月〜今年二月、民間の消防設備士十七人(二十三件)を受講義務違反で減点処分にした。消防設備業者側が設備の設置届や点検結果を同庁に報告した際などに、違反が発覚した。減点が三年間で二十点に達すると、都知事から消防設備士の免状を返納するよう命じられるが、返納に至ったケースはなかったという。

 それ以前の処分歴について、同庁広報課は「データの保存期限が過ぎており、記録がない」としている。

 消防設備士は、スプリンクラーや自動火災報知機の工事、整備などを行う国家資格。大規模なデパートや飲食店などは、消防設備士らによる定期点検の結果を同庁に報告するよう、消防法で定められている。

 講習は、免状を交付された後、最初に迎える四月一日から二年以内に受けるよう同法で義務付けられている。その後も、五年以内の間隔で受講する必要がある。東京消防庁によると、職員約一万八千人のうち、少なくとも約八千六百人が消防設備士の資格を保有している。 (奥村圭吾、加藤健太)

 

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