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【社会】

神戸中3自殺 再調査でいじめ認定 第三者委、市教委の隠蔽を批判

 神戸市垂水区で二〇一六年十月、市立中三年の女子生徒=当時(14)=が自殺した問題で、原因を再調査した市の第三者委員会は十六日、報告書を公表した。同級生からの悪口や無視、インターネット上での中傷がいじめに当たり「自殺との関連性を認定する」と結論付けた。市教育委員会が調査メモを隠蔽(いんぺい)したことで「遺族が傷ついた」と批判した。

 市教委が設けた別の第三者組織は一七年、いじめと自殺の直接の因果関係を認めず、遺族が反発。友人がいじめに関して説明したメモの隠蔽も発覚し、市は昨年七月から調査をやり直していた。

 報告書によると、女子生徒は一年の頃、ネット投稿した動画を「盗作」と中傷された。二年では同級生から悪口や無視といったいじめを受けクラス内で孤立。三年でも廊下で足をかけられることがあった。

 第三者委は「強い喪失感を抱き、心理的に脆弱(ぜいじゃく)な状態と考えられる。校内に居場所を感じなくなった」として、いじめが自殺に大きく影響したと認定した。

 また、部活動顧問や担任らの対応が不十分だったと指摘。いじめを生徒間のトラブルと捉えて「けんか両成敗」にしたり、女子生徒の意に反して保護者に学校での出来事を報告したりしており「丁寧に寄り添える教師が一人でもいたら命は救えた可能性がある」と付言した。自殺後の市教委によるメモ隠蔽は「遺族や周囲の心ある生徒たちの思いが非常に軽く扱われた」と強く非難した。

 第三者委委員長の吉田圭吾神戸大教授は記者会見し、別の第三者組織の調査について「決められた流れがある気がした」と語った教員がいたと明かした。「自殺におけるいじめの関与を低く見積もっていたのではないか」と疑問を呈した。

 

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